善徳女王の感想と二次創作を中心に活動中。

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藤原(西園寺)綸子

※日本史ネタです。



貴族社会と武家政権の距離が定まっていない鎌倉時代ならではの夫婦というと、九条道家と藤原綸子が面白いわーと思って調べ始めてはや1年。物凄いスローペースで調べているので、プロフィールを作るだけで偉い時間がかかってしまいました。(『玉蘂』も買った!←)
道家はとにかく書き残したものが多いイメージというか、日記はそれほど残っているわけではないのですが、願文が多くて長いんですよね。そこで息子達にダメ出ししたり、家族を次々に喪う自分の不幸を嘆いたり、一方で仕事面の強運に感謝しつつ、北条氏から疑われている件に関して無実を主張したり、あれこれ語っています。筆マメですな。で、日記には女房(綸子)がどーしたこーしたの記述も結構目立ちます。奥さんがどこにいるかは把握・記録しておきたいタイプだった模様です。
ただ、道家の肉声という面では、百人一首でお馴染み、藤原定家の『明月記』がなかなか興味深かったです。一番印象的なのは、長女の藻璧門院の最期で、彼女が逆子を出産している現場に立ち会った際の、
「片足を出しめおはします」
でしょうか。いくら藻璧門院が危険な状態だったとはいえ、穢れを厭わず娘の出産(それも、すでに娘の長男は即位しているから、道家の今後がそこにかかっているわけではない出産)に立ち会い、赤子を取り上げる位置にいたこと。逆子と知ってうろたえ、隣室にいる人に聞こえるくらいの声で叫んでしまう父親の悲哀。藻璧門院の死後、定家に「夢に藻璧門院が出てきて、歌を詠んだ」と語る件も含めて、道家の憎めない人柄を感じます。

一方の綸子については、定家は43歳の綸子が世間で言うところの「主痩病」にかかって一ヶ月くらい臥せっていた時、
「大北政所(綸子)は、賢いうえに思慮深く、仁義を貴ぶ人物だ(彼御辺適賢慮仁義之人也)」
ということを言っていて、「へー」と思ったんですよねー。定家は結構毒舌で、まー日記でもずけずけ物を申す面倒なじじ…おじいさんで、その定家がこういう誉め方をしているのは、『明月記』をテキトー読みした限りでは見かけなかったもので。なんで定家がそう書いたかを考えると、例えば道家と教実が同時に重病となってなかなか治らず先行きが見えない時、定家から黄門という女房づてにお見舞いを言われても、あれこれ愚痴ったりせずに「心中を察してください」と言葉少なに告げる辺りかもしれません。
あと、この当時絶大な権勢を誇り、綸子の右腕ともいうべき存在だったこの黄門こと中納言局は、なんと平知盛とその嫡妻四条局(治部卿局)の娘なんですよね! つまり、知盛の娘が、源氏将軍が途絶えた後の鎌倉将軍の生母(頼朝の姪の娘)に仕え、権勢をふるっているわけです。こういうところを見ると、源平合戦は壇ノ浦で終わっても、不思議な因縁は続いていたのだなと感じます。

そして綸子と言えば、その動向が鎌倉でわりと注目されがちだったことも特徴的です。例えば、長女に先立たれた綸子は出家を心に決めますが、「関東」が思い止まるよう強く説得して、結果的に出家をやめさせてますし、綸子の死も死因も、その後幕府がどのように弔問の使者を送ったのかも、『吾妻鏡』にバッチリ載っている。(綸子の生年がわかるのも、『吾妻鏡』に享年六十一と記されているからです)
綸子は将軍頼経の母で、公経の嫡女ですから、注目されるのは当たり前っちゃそうですが、綸子の死去当時は道家も生きていたから、北条政子のような権力があったわけではないはずです。それなのに綸子が重要視されている理由が、気になるところですなー。



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  1. 2014.07.22(火) _00:00:00
  2. 鎌倉時代
  3.  コメント:0
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5月13日から7月21日までにいただいたコメントへの返信

大変ご無沙汰しております!
今日はとにかく遅くなってしまったお返事をと思っているので、一言だけv

チャングムが制作中止になったなら、善徳脚本家コンビさんの新作時代劇を放送してくださっていいのよー!



続きはいただいた拍手コメントへの返信です。
更新が止まっていた間もたくさんの拍手をいただきました。ありがとうございます!!



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  1. 2014.07.21(月) _23:04:04
  2. 拍手コメントへの返信
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