善徳女王の感想と二次創作を中心に活動中。

RhododendRon別荘

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SS 花郎たる者

珍しく、ポジョンのSSです。
ポジョン2
最終回のポジョンはどうなったんだろう…なSSなので、結構血生臭い、グロテスクな部分があります。それでも大丈夫!な方のみ、どうぞー。(↑の画像を見ると、ポジョンの鎧、めっちゃ豪華ですねー!ソルォンさんのお古でしょうか?←)







* *


 壮麗な母の葬儀を終えた翌日、私はふと隣を振り返って、とてつもない違和感に襲われた。その違和感が何であるかは、一寸考えるまでもなくわかった。
 ――そうか。ソクプム郎は、もういないのか。
 母の死と同時に降伏した私と違って、元上花と共に反逆者たる道を貫いたソクプム郎は、アルチョン郎に斬り殺された……その話は、すでに耳にしていた。していたのだが、その様子を見たわけでも、詳しく聞かされたわけでもなく、遺品すら目に出来なかった私には、ソクプム郎の死を重く受け止めることは出来なかった。
 考えてみれば、これまでも、私達は戦場なり暗殺の場なりで、何度も死にかけていた。死んでしまったのかと諦めかけた矢先に生還したことだって、幾度もある。

「反逆者が首を晒されている場所へ行きたい」

 だから、私はソクプム郎の死を確かめる為に、ユシンに許可を取って、数日振りに自由な足を外へ向けていた。

 首が晒されているのは、徐羅伐の西の外れだった。手出しの出来ないように柵で囲まれ、近寄ることも出来ない更地の中央には、首が二つ。それは、間違いなく元上花と……そして、ソクプム郎だった。
 柵の番人にはユシンが話をつけていたので、私は独り、柵の中に入ることを許された。
 まず向かったのは、元上花の首の前だった。

「元上花」

 私は一礼し、暫く頭を上げなかった。
 ――この方は、本当に、最期まで……最期まで、母に忠実だった。
 母が壮麗なまま死ねたのは、元上花のおかげだ。元上花が反逆者であることを貫いたから、母は悪名を免れた。これほどの献身が、果たしてこの世にあるだろうか。
 私は跪いた。他に、この偉大なる花郎に示す礼を、私は知らない。
 それから少し潤んだ瞳を瞬かせて、私はソクプム郎の前に立った。一礼はしなかった。……ただ、私はその首を直視した。

「……ソクプム郎」

 ――これが、この首が、彼なのか。
 屍肉は、すでに烏に喰い散らかされていた。彼とわかるものの幾つかが、すでに彼から喪われていた。ただ、乾いた血が顔中に残っていた。
 ――ソクプム郎。
 私は動かなかった。いや、動けなかった。
 彼の首に刻まれた惨たらしい死の爪痕を見つめながら、気がついた時には、血が流れるほどに強く拳を握りしめて、私は泣いていた。何度もしゃくり上げて、跪くことも出来ず、哭くことすら出来ずに泣いていた。
 けれども、泣きながら、私は無性に彼が妬ましかった。初めて、私はソクプム郎に激しく嫉妬していた。

(ソクプム郎。私は、お前と同じように、首を晒して死にたかった)

 母の死は、違う――初めて、そう思った。
 花郎なら。花郎であるなら、毒を呷って死ぬなんて、邪道ではないか。花郎なら。花郎であるなら、このように死ぬべきだ。地に落ちた花が泥にまみれ、踏まれて粉々になるように、斬り刻まれて、血まみれになりながら醜く死んで逝くべきだ。
 毒を呷っても、生き残っても、美しいままなら花郎ではない。
 ――今の私は、花郎ではない。

「っ……!」

 ソクプム郎は、私が一から鍛え上げた、初めての花郎だった。郎徒の一人に過ぎなかった彼に私は剣術を叩き込み、鍛え抜き、それでも食らいついてきた彼を見込んで、私は母に彼を花郎にしてくれるよう頼んだ。その時は聞き入れられなかったが、やがて母も彼の実力を認めて、花郎にしてくれた。
 ――あれから、もう何年になるだろう。
 ソクプム郎は、ソクプム郎だけは、何があっても私に忠実だった。いや、母に忠実だった。母の命令に疑念を差し挟まず、ただひたすらに仕えてきた。見殺しにされかけても、食らいついてきた。

(お前は、私の自慢だった。決して裏切らず、諦めず、生き残るお前は……)

 だから、生き残っているだろうと思ってしまったのだ。
 ――私が生きている間は、お前もそうだろうと思っていたんだ。
 だが、違った。彼は、元上花に殉じることを選んだ。無様に生き長らえた私を見棄てて、花郎として散って逝く元上花を選んだ。

 ――わかるか、ソクプム郎。私が今、どれほどお前が憎いか、わかるか。

 私は誓った。私は、決して壮麗に死んだりしないと。ソクプム郎よりも醜く、花郎たるに相応しい最期を迎えてみせると。



 その誓いから、十年が経った。ソクプム郎も、もう骨と化しただろう。
 私は、明活山城にいた。

「逆賊ポジョン、投降しろ!」

 そう叫んだのは、イムジョンだった。私は鳥肌が立つような快感を覚えて、口の端を上げた。だが、まだ死ぬつもりはなかった。
 ――この私が、イムジョンごときの刃で死ねるものか。
 イムジョンの刃を払い除けながら私が思い描いたのは、ただ一人。その男は、くすんだ黄金の鎧を纏って現れた。

「大将軍」

 ――来たな、ユシン。
 そう。ソクプム郎がアルチョン郎の手にかかって死んだなら、私が死ねるのは、ピダムか、あるいはユシンと刃を交えた時だけだった。他の、私に一度も勝ったことのない弱い連中にこの身をくれてやるなど、有り得なかった。
 私は迷わずユシンに向かった。ユシンもまた、迷わず私の刃を受け止めた。

「降伏しろ、ポジョン……!」

 そして、やはりイムジョンと同じことを言った。私はもう一度口の端を上げた。

「ユシン。お前は、私に降伏出来たか?」
「――」

 母が乱を起こした時、ユシンは公主を逃がす為に自ら囮になった。だがその時ですら、武器を叩き落とされるまでは、捕縛もされなかった。降伏など、もっての外だったはずだ。
 ユシンもその時のことを思い出したのだろう、夜目にもはっきりとわかるほど顔をしかめた。
 ――さあ、ユシン。今こそ、私はお前よりも私こそが風月主に相応しかったと証明しよう。
 私は笑みを雄叫びに変えて、ユシンに刃を撃ち込んだ。その衝撃にユシンが微かに揺らめいたところへ、もう一撃。
 しかし、ユシンはそれ以上揺らぎはしなかった。二回目の攻撃はユシンの刃に弾かれて、私は空中で体勢を整えなければならなくなった。
 ――この十年、戦場に在ったユシンと、そうでない私の差は、より広がっていた。

「ポジョン、投降しろ」

 それを感じ取ったユシンは、もう一度降伏を促した。

「ポジョン!」

 見れば、他の門が突破されたのか、アルチョンまで向かってきている。二人を相手取るのは、私にとって、最上の悦びだった。
 二人と刃を交えながら、紅い雪が舞い散る中で、私はふと考えた。
 ――そう言えば、ソクプム郎は、どのように死んだのだろう。
 腹を裂かれたのか。胸を貫かれたのか。首を斬られたのか。
 いくら考えても、わからなかった。

(ああ、そうだ。私はソクプム郎の最期を、詳しく聞いたわけではなかったのだ)

 仕方がないから、ただ、彼より栄えのある死を……と、そう願いながら、私は二人と斬り合った。
 そうしているうちに、気がついた時には、イムジョンの刃が私の身体を貫いていた。ユシンでも、アルチョンでもなく、イムジョンごときの刃が――。

「っ、まさ、か……」

 ユシンとアルチョンの刃に集中していたのは事実だ。だから、まさかイムジョンごときに刺されるなど考えてもいなかった。
 身体中の血が逆流した私は、イムジョンを蹴り飛ばした。
 ――死ねない。
 咄嗟にそう思った私は、イムジョンの刃を腹に残したまま、ユシンへと向かった。だが、ユシンは自分の剣でまず私の剣を撥ね飛ばすと、イムジョンの剣に手をかけてそれを引き抜き、イムジョンの刃でもう一度私を刺し貫いた。心の臓が、破れる音がした。

「は、っ……」

 ユシンが刃を引き抜いた瞬間に、私は崩れ落ちた。天地が横転し、目の前が真っ暗になった。ただ、裂けた身体から血が流れ出る衝動だけを、感じていた。
 この十年、ずっと餓えていたその感触を味わいながら、私はまた口の端を上げていた。
 ――これだ。これが、花郎の死に様だ。
 そうして、どうか私の首が晒されるようにと願いながら、私は死に我が身を委ねた。













*****

ポジョンの最期ネタでした。
変な話ですが、もし『善徳女王』で男同士のラブネタが一つあるとしたら、私の場合はポジョン→ソクプム(※あくまでポジョンの片想いです)なんだなぁ…と、このネタを書きながら思いましたw
以上、ドラマでは、ソクプムの死をポジョンがどう受け止めたかも書かれていなかったので、そこも含めて、ポジョンがこうだったらいいなーな願望丸出しSSでした。



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  1. 2013.04.30(火) _22:00:00
  2. SS(ドラマ準拠)
  3.  コメント:6
  4. [ edit ]

<<SS 寝首 | BLOG TOP | SS 避けられぬ道>>

comment

管理人のみ閲覧できます

  1. 2013/05/04(土) 16:59:00 
  2.  
  3.  
  4. [ 編集 ] 
このコメントは管理人のみ閲覧できます

ほっち様へ

  1. 2013/05/07(火) 23:46:09 
  2. URL 
  3. 緋翠@管理人 
  4. [ 編集 ] 
ほっち様、こんばんは!
まさかポジョンの話にコメントを頂けるとは思っていなかったので、凄く嬉しいです。ありがとうございます~v(*´∀`*)v

> ドラマではポジョンの行方が描かれてなかったので、どこかで討ち死に?それとも生き延びたの?って気になってました。

私も気になってました。なんとなく、「討ち死にかな」とは思っていて、色んな形でポジョンを描いていく内に、凄くプライドの高い性格に思えてきたんですが、ここまで具体的な話は最近になってようやく考えられました。
ソクプムを想うと言う部分は、ドラマでそこまで描かれていたかは別にして(笑)、私の中ではなんとなくそう言う設定になっています。こう、ドラマの中で、ポジョンがソクプムと一緒にいる時は、(ソクプムの役者さんが上手いからかもしれませんがw)ソクプムが必要なことは喋って、ポジョンはそれを満足げに受け止める描写が多かった気がするんですよ。それでふと、「ソクプムがいなくなった後、ポジョンはどうしたんだろう」と妄想するようになりました(笑)
「花郎であるなら」をキーワードにしたポジョンのSSが書けて、本当に良かったと思います!

> できることならもっと早咲きしたかった(>_<)って思いますw。でも遅咲き善徳好きもありかな。善徳関連のブログ様みないい方ばかりですし(^-^)

だと思います思います! 早咲き組の私は、「ブログ~善徳ブログはないのか~」と幽霊さながらに餓えてましたからw
早咲きだからこそ楽しい部分もありますが、遅咲きには早咲きに負けない魅力がある気がします(・∀・)

そして、ヨウォンさん記事のことも、ありがとうございますv 私も改めて色んな善徳愛を感じたと言うか、今更ながら色々と考えることも出来て、良かったなーと思いました。本当に、こんなに語り合えるものが存在するって、凄いことですよね…! もう二度とこんな作品には会えないかもなーと本気で感じてしまうぐらいの幸運だと思います。

> 好き!っていうのはどの作品もあますことなく観て、どの役柄も愛す!・・とは思ってません。

この一文を見て、少し気が楽になりました(*´▽`)
私の場合、どうしても、「ファンなら、どんな作品でも興味は湧くし、見れば何かしらの愛着を感じたり、嫌な作品でもそれに精一杯取り組む姿を愛でられる」と言う意識がありまして。そう考えると、ヨウォンさんはそこまでじゃないなーと思う一方で、『善徳女王』を見ればヨウォンさんで泣くので、その落差に悶々としていたのかもしれません(笑)
私も確かなこととして言えるのは、『善徳女王』と言う作品が大好きだってことですね! ポジョンでもSSが書けるぐらいなので、たぶんどのキャラクターが、と言うより、作品をまるごと愛してるんだと思われます。そして、中毒症状は数年経っても落ち着きません!(爆)
今はブログを更新していますが、私も中毒になった頃はブログで善徳女王を語ったりすることはありませんでしたし、語るようになったのも、「他に善徳ブログが無い!」と言う切羽詰った状況だったからなので、ほっち様も、もしかしたらある日突然、コメントだけでなく、もっと自由に語れる自分のスペースが欲しくなるかもしれませんよー(・∀・)ノ
と言うか、たいしたコメも出来ないなんてこと、全っ然ないですよ! コメントを頂く度に、他の誰より私が励まされますから!!(笑)

本は、自分では作れないですねー。一度、誤字脱字を調べる為にSSを一つ紙に印刷したことがあるのですが、無性に恥ずかしくて二度と出来なかったので…w(ノ∀`) 誰か代わりにやってください、な感じです…!(←コラ)
お役に立てずすみませぬ…!

緋翠さん今晩は~。

  1. 2013/05/13(月) 23:34:51 
  2. URL 
  3. りば@管理人 
  4. [ 編集 ] 
えっそんな土下寝なんて五体投地みたいな真似やめて下さい、ブルドックみたいに一つの事にしつこく食いつき続けた己が恥ずかしくなりますから~!て急いで助け起こそうとしたら、はっ、寝息が・・・!?土下寝ってほんとに寝るんだ!!と驚愕したところで、じゃあ寝物語にコメントしていくことにしますv

むか~し昔、どこでだか覚えてませんが「ソクプムが死んだ後、ポジョンはぽっかり心の穴でも空いたような心地がするんでしょうか」て話を振って、緋翠さんから「そこまではないけれど、ふと隣を見てあれ?な感じなのでは」という答えが返ってきた事あったっけなー。と思いだしました。

そしてほっち様へのコメントレスに横入り失礼いたしますが

>>ソクプムが必要なことは喋って、ポジョンはそれを満足げに受け止める描写が多かった

あれ、ソクプムは意図的にポジョンのガス抜きの役割を務めてますよね。璽主のご子息ともなれば直接口には出来ないような事を、かわりに口に出して他の花郎をとっちめたりけん制したりしてるとみました。

ポジョンが腹で思ってても言わないでいる事を察した上で、ポジョンを代弁してると周囲にはっきりバレるほどに明からさまにはやりすぎないよう微妙に調整かけてるようにも見えて、ソクプムは気遣いの人やな~と思います。そしてハジョンに貶められる場面が多いので恵まれない地位にあるかのようなポジョンも、ソクプムからすれば十分お坊っちゃまなんだなーと思える処が面白くもあります。

さて、このSSではポジョンはソクプムの死にざまに嫉妬してますけど、ミシルの乱の後、ミシルに殉じたソクプムとチルスクって、自分達は既に花郎とは言えない、と感じているようにも見えまして。

大ざっぱに言えば十花郎全員が(アルチョンを除き?)ミシルには恩がある。そしてミシルに大義があるとも思っていた。が、ミシルの乱でミシルにもう大義はないと判明した上、国仙(偽)に「花郎は義に従え」と渇を入れられるとなだれを打ったようにユシンにつく。

こうむった恩よりも花郎として在るべき道、大義が勝ったとも言えますし、ミシルを切っても自分達には後があると思えるほどに家門の支えがしっかりしてたって事でもあるんでしょうね。

でもチルスクとソクプムは花郎の従うべき義よりも、ミシルへの恩が大きく、たとえミシルに大義がなくともミシルを見捨てる事こそが自分自身を捨てる事になってしまう。チルスクとソクプムの語らいを見てると、「はぐれ花郎」なんて言葉が浮かびました。

でもソっちゃんの場合、もし自分の身分が低くミシルに大きな恩があるという縛りがなければ、誰よりも義のみに従う花郎として生きたかったんじゃなかろうかという気がします。だから、アルチョンによくつっかかるんじゃないかなーと。そしてその本心との葛藤があるからこそ、恩あるミシルに最後まで従ってしまう自分の花道として、チルスクとの乱、という方向へいっちゃったかなー。と。

だから意外と、ポジョンにその死にざまが嫉妬されてるなんて知ったらソっちゃん苦笑いかも?なんて。

>>――この十年、戦場に在ったユシンと、そうでない私の差は、より広がっていた。

この一文に、ポジョンのどれだけの感情がこもっているんだろうと思うとなんとも言えない気持ちになります。今gyao!が女王時代に入ったところなもので、上将軍として戦功をあげ帰城するユシンと、ピダムの下で仕事してるポジョンの姿がぱっと浮かびまして。

司量部の中間管理職をこなしながら戦場にも出ることもなく、かつて風月主の座を争ったユシンが武人として昇りつめていくのを横目で見続けて、ポジョンはどんな気持ちだったろうな~と。

ポジョンはミシルの乱までと女王時代では明らかに比重が減って死にざまさえ不明という、扱いが格段に軽くなってしまったキャラでしたが、描かれなかったからといって生き残ったと考えるよりも、剣を持って戦って死んだ方が、ポジョンにとっては納得のいく死だったかもしれない、と思わされました。このSSを読ませて頂いて。なんかこう・・・ポジョンへの供養にも思えたSSでした。有難うございました。(合掌)

りばさんへ

  1. 2013/05/16(木) 00:56:30 
  2. URL 
  3. 緋翠@管理人 
  4. [ 編集 ] 
どえらい真夜中ですがw、りばさん、こんばんは~v

> はっ、寝息が・・・!?

どこででも寝れる人間ですから!(´∀`)←ここ掘れわんピダムが途中でお使いを放り出したレベルで役に立ちませんw

そして、ポジョンSSでありつつソクプムほいほいなSSへようこそ~v(*´∇`*)v←もっと他の言い方をしろw

> むか~し昔、どこでだか覚えてませんが「ソクプムが死んだ後、ポジョンはぽっかり心の穴でも空いたような心地がするんでしょうか」て話を振って、緋翠さんから「そこまではないけれど、ふと隣を見てあれ?な感じなのでは」という答えが返ってきた事あったっけなー。と思いだしました。

ああ、なんかそんなことをお話しした記憶があります…!
たぶんどっかで語ったことがあると思うんですが(←いつも通りあやふやな記憶)、ミシルの三人の息子には、それぞれに獣じみたところがあると思うんですよ。
んで、ポジョンなら、それは「自分の愛情に関する意識」かなぁと。血縁ではない、赤の他人への愛情と言うものに関して物凄く鈍感で、喪ってからようやく「あれ?」と実感する……そんなイメージがポジョンに対してあるみたいで、そのこのSSのポイントの一つになっています。

> あれ、ソクプムは意図的にポジョンのガス抜きの役割を務めてますよね。

ですね。ソクプムは本当に「空気を読み、そこから様々なことを判断して発言する」能力に長けていると思います。賢いなーと。
対するポジョンは、

> 璽主のご子息ともなれば直接口には出来ないような事を、かわりに口に出して他の花郎をとっちめたりけん制したりしてるとみました。

こう言うとなんですが、実はポジョンは結構口下手と言うか、まぁおバカなんだと思います(爆) 子役時代から武芸に優れ、判断力も胆力もあると描かれる一方で、ろくに喋ってないですし、成人してからも、言葉で誰かを説得しようと言うことはまずありませんでした(ユシンですらあったのにw)。
そこから、ソクプムはポジョンの欠点をフォローする為に、より発言するようになったのかなぁと考えています。もちろん身分もありますが、それを言ったら、兄のハジョンとピダムはかなり喋りまくってますし…。
また、ポジョンの場合、常に人目がある中で会うハジョンに対し、侮辱されても何も言わせてもらえない、と言う屈折した育ち方が、より彼から公的な場での言葉を奪ったのではないかとも思います。

> ミシルの乱の後、ミシルに殉じたソクプムとチルスクって、自分達は既に花郎とは言えない、と感じているようにも見えまして。

私もこの二人は間違いなくそう感じていたと思います。そう感じていても、他の生き方は出来ない、はぐれ花郎でしかいられない、と決断したんだろうなーと…。

> そしてその本心との葛藤があるからこそ、恩あるミシルに最後まで従ってしまう自分の花道として、チルスクとの乱、という方向へいっちゃったかなー。と。
> だから意外と、ポジョンにその死にざまが嫉妬されてるなんて知ったらソっちゃん苦笑いかも?なんて。

するでしょうねー(笑) ポジョンのことを誰よりもわかっているからこそ、苦笑いかなと。

そして、ここでポジョンが嫉妬したのは、実はソクプムだけが理由じゃないんです。
ミシルの乱は「ミシルの死」ばかりがクローズアップされますが、ミシル一家にとって何が一番衝撃的だったかと言えば、それは「ピダムが真平王とミシルの息子であり、ミシルの息子の中で最も身分が高い存在である」と言うことだと思うんですよ。長年「セジョン>ハジョン>ポジョン」で安定してきたパワーバランスは、ピダムの登場によって破壊されました。(セジョンの引退のきっかけも、突き詰めればこれなんじゃないかと)
ポジョンからすれば、ハジョン相手なら、まだ武芸や頭の良さで下克上の余地があったのに、ピダムが登場したことによって、身分的なコンプレックスを能力で見返すと言う望みが完全に断たれてしまったわけです。
でも、ポジョンにはソクプムと言う優秀な花郎を一から育て上げたと言う自負があって、その点においては兄二人に勝っていたのに、ソクプムの死で、それすらも喪ってしまった。あとポジョンに残されているのは、皇位継承権のある兄二人には真似できない死に方をすることで、その中でも最も派手な「戦死」と「晒し首」をソクプムが達成した。
めちゃくちゃな話ですが、ポジョンはどうせ兄二人を超えて出世出来ないなら、ソクプム達と死にたかったんじゃないかなと。今以上の屈辱を味わうくらいなら、敬愛するチルスクと、ずっと一緒にいたソクプムと道を同じくしたかっただろうなー…と言うようなことを考えながら、この話を書きました。……理屈としてはめちゃくちゃなんですけどw
なので、

> 司量部の中間管理職をこなしながら戦場にも出ることもなく、かつて風月主の座を争ったユシンが武人として昇りつめていくのを横目で見続けて、ポジョンはどんな気持ちだったろうな~と。

ユシンに対しても思うところは様々にあったと思いますが、ソクプムがいなくなって十花郎とも離れましたし、ポジョンには、諦めとか、達観もあったかもしれません。羨望はあっても、より濃いい感情で意識しているのはピダムなんじゃないかなと…。
またその方が、いざ反逆者となった時のポジョンの高揚っぷりや、結局生まれを乗り越えるだけの力を得られなかった悲哀などのユシンとの差も、際立つのではないかと思いました。

> なんかこう・・・ポジョンへの供養にも思えたSSでした。有難うございました。(合掌)

こちらこそありがとうございます(´人`)
私の中では、ソクプムのSSの続編として書いたSSなので、りばさんからコメントをいただけて本望です!vポジョンのためのお焼香もどぞ(\・д・)っ□←コラ

もき~!!

  1. 2013/05/28(火) 23:25:17 
  2. URL 
  3. りば 
  4. [ 編集 ] 
うっわまたホイホイにひっかかった、何このねばねばしたのー!とれない~~!

・・・いえ、もきー!なのはその部分じゃありません、ここですよ。

>>長年「セジョン>ハジョン>ポジョン」で安定してきたパワーバランスは、ピダムの登場によって破壊されました。(セジョンの引退のきっかけも、突き詰めればこれなんじゃないかと)

ソルォンさんはいずこ・・・じゃなくてうおぉ、いつかレビューとかで語ろうと思ってた事ぜんぶ先に言われたー!!もきー!!!(笑)・・・とはいえ、それも緋翠さんの記事「ピダム派貴族それぞれ。」を読んでいたからこそ分かった事なんですが。

ミシルが王妃を目指してた時点では、上大等セジョンは、王に何かあれば王にもなれる存在で、息子ハジョンはその王位を引き継がせるべきもの、という位置づけでしたからセジョンさんは子の後ろ盾としても頑張る甲斐があった訳ですよね。

でもミシルの乱で土地も財産も取り上げられちゃったのでゼロから(て程でもないか)の再出発。しかも真智王の息子という、ミシルの息子の中では最上の血をもつピダムが出てきちゃった。さらにトンマン陣営にいたので処罰の波もかぶらず、高い官職も得て出世ものぞめる。

これまでなら野生のカンが時折キラリと光るとはいえ、相対的にはバカ息子のハジョンでも十分チャンスがあったのに、ピダムにはまず武力でも負けてるし、何よりこれまで一番の強みだった血筋からいっても、もう勝負にならない。「息子を引き立てるため」宮廷に居続ける意味がないし、居残ったらミシルがよそで作ったw息子に頭もさげなきゃなんない。

ミシル派会議でもセジョンは上座はミシルに譲り作戦などの実務ではソルォンに敵わないものの「ミシルの夫」という唯一の座を持っていたからそれで自尊心を保てたでしょうし、ミシル陣営の男の中ではトップ、ミシルを王妃にできる「王位に最も近い男」だったのに。

・・・も、いい。わしゃ隠居する。て言いたくもなるだろうなー、とv

では焼香のうえ、ポジョンには豆粥、ソクプムにはアルチョンのブロマイドを供えて帰りま~す。_(・ω・。*)ドモドモ

りばさんへ

  1. 2013/05/29(水) 22:56:14 
  2. URL 
  3. 緋翠@管理人 
  4. [ 編集 ] 
ていっ!(\´Д`)っ〆チョキチョキチョキチョキ

いやー気持ちいいぐらいでーんと捕獲しちゃったみたいで高笑いが止まりません。ウェ~ッヘッヘッヘw

> ソルォンさんはいずこ・・・じゃなくてうおぉ、いつかレビューとかで語ろうと思ってた事ぜんぶ先に言われたー!!もきー!!!(笑)

マジっすか!(爆)私もこの部分を書きながら「記事になりそうだな~」と思っていて、そしたら今日更新したピダムチーム話になっちゃったんですが、まさかりばさんまでw(あ、ソルォンさんは、ポジョン視点の話なので抜かしましたv)

> 緋翠さんの記事「ピダム派貴族それぞれ。」

うわ懐かしいです!(思えば、十花郎の区別がつかないからと、書き始めた記事でした…(遠い目))

> ミシルが王妃を目指してた時点では、上大等セジョンは、王に何かあれば王にもなれる存在で、息子ハジョンはその王位を引き継がせるべきもの、という位置づけでしたからセジョンさんは子の後ろ盾としても頑張る甲斐があった訳ですよね。

そうなんですよー!ミシルへの愛だけじゃなくて、チソ太后の庶子として生まれ、真興大帝にミシルを奪われた過去のあるセジョンさん的には、真興大帝の血筋から王座を奪うと言う夢は、非常に魅力的でもあったんじゃないかと。しかも、その夢を一緒に見られるのはミシルだけですから、そりゃーミシルに惚れ込むよな、と思います。

> これまでなら野生のカンが時折キラリと光るとはいえ、相対的にはバカ息子のハジョンでも十分チャンスがあったのに、ピダムにはまず武力でも負けてるし、何よりこれまで一番の強みだった血筋からいっても、もう勝負にならない。「息子を引き立てるため」宮廷に居続ける意味がないし、居残ったらミシルがよそで作ったw息子に頭もさげなきゃなんない。

嫌ですよねぇええ。セジョンさんはソルォンさん相手でもかなり我慢していたでしょうし(それはソルォンさんもですが)。それでもミシルと王座があればこそ耐えられたのに、ミシルもいなくて、相手があの真智王の息子のピダムとなったら……

> ・・・も、いい。わしゃ隠居する。て言いたくもなるだろうなー、とv

こうならない方がオカシイぐらいですよねv
……ピダムはナチュラルに、ものすごい数の人間の人生を狂わせている気がします(爆)

> では焼香のうえ、ポジョンには豆粥、ソクプムにはアルチョンのブロマイドを供えて帰りま~す。_(・ω・?*)??????

アルチョンのブロマイド?!え、あ、えっと…(*;`・ω・)っ/☆  □カシャッ←撮影

ああ!そうでした、りばさんのところの58話予告編記事!あれめっっちゃ興奮しましたー!!!(*´Д`)あのトンマンは拗ねてたんですね!ただの夫婦喧嘩(と言う名のイチャイチャ)だったんですね!!←
……いずれ、ちゃんとコメントしに行きますw



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