善徳女王の感想と二次創作を中心に活動中。

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何故ミシルは自害したのか?@トンマンとミシル

りばさんとコメントをやり取りしてふと気がついたのですが。
管理人は以前、ナムギルさんへのぶちギレ記事を多数書きました。今でも女王時代のピダムがバカになったと言われれば反論する気満々の管理人ですが(ノ∀`;)、一方で、ミシルが実像よりもカッコイイ英雄として崇拝され、相対的にトンマンが小娘に見られていることに関しては(特にミシルに関しては)、それなりに寛容です。
この違いは一体なんだ?と思って考えてみたら、要するに、トンマン視点で見た時に、どれなら許せてどれなら許せないか、ということなのかなーと思いました。

つまり、トンマン視点で見れば、ミシルは本の中の英雄みたいな存在で、最後まで先生にしたいくらいの大物だったわけです。実際には、トンマンに敵わなかった結果、負け犬の遠吠えを叫ぶような器の小さい人間だとしても、トンマンにとっては、そのような多大な欠点を補って余りある魅力の持ち主、それがミシルです。
……そう考えると、ミシルがきゃーきゃー言われているのは、別に構わないし、トンマンが小娘に見られても、そこまでイラッとは来ません。(あ、演技大賞をミシルがもらったのには怒りMAXです★)
ただ、トンマンファンとしてもミシルファンとしても、「偉大なミシルに小娘トンマン」像には確かに納得がいかない部分があります。何故なら、

ミシルは、50話でトンマンのラブアタックに陥落したからこそ、自害したんじゃないか!

と思うからなのです…という話を、以下語ります。




* *


トンマンというキャラの特異な点の一つに、「一番好きな歴史人物がカエサルである」というのは、外せないと思います。つーのも、カエサルは敵が多く不慮の死を遂げた人物だからです。
そんなトンマンは、十年、二十年後に公主になると、今度はミシルに惹かれ、長生きを望むようになりました。ミシルはトンマンの人生をあやうくし、チルスクを放たせた張本人であるにも関わらず。
そして、ミシルの乱ではついにミシル本人から矢を射られたにも関わらず、トンマンは50話でミシルを呼び出し、「傍にいてほしい」旨を告げます。ミシルの自分への殺意を何度も経験しているのに、チョンミョンもそれで死んだのに、それでもなお、トンマンの中ではそれらを上回る「ミシルを求める心」がある。

……って、恐ろしいくらい壮大な愛情ではないでしょうか。
対ピダムでもそうでしたが、トンマンの愛情は極まると本当に壮大で、自分への長年の殺意も恨みも王座も、簡単に凌駕してしまいます。ある意味、ピダムと同じくらい壮大な形で誰かを愛すのがトンマンなんです。

じゃあ、そんなに壮大な愛情を与えられたミシルはどうだったのか?

実はミシルは、壮大な愛情を与えられると、ピダムと違って敏感にそれを察知します。
何故なら、ミシルは誰よりも相手の感情を見つめ、その感情を操り、征服することを最も得意としてきたからです。相手の僅かな感情の波や、愛情と打算の割合を見極めることで生き残ってきたからこそ、壮大な愛情に心底感動できる、それがミシルです。
だから、ミシルはチルスクが任務を果たした証のみを届けて去ろうとした時、有無を言わさず彼を追いかけ、彼が視力を失いかけているとわかるや、泣きました。チルスクがミシルに示したのは、打算のない忠節と愛情に他ならないと感じたからです。

ちなみに、ミシルは意外と泣きません。嘘泣きで目を潤ませることはしますが、ポロポロ涙を溢したり、醜く顔を歪めるのは、本当に泣いている時だけです。本気の泣き顔は美しくないことを、知っていますから。

そう考えると、50話の会談でのミシルは、途中から本気で泣き出しました。

「璽主。私が探し求めているのは、ミシルです」

というトンマンの台詞を受けた後のミシルは、本気で動揺し、顔を歪めて泣き出しました。何故か?
もちろん、「主になれない」と言われたことがトドメになったことは間違いありませんが、それ以前に、↑のトンマンの台詞からミシルの落ち着きが崩れていったのは、トンマンの台詞がミシルの想像を遥かに超えて、その胸を打つものに他ならなかったからです。

思えば、ミシルにとって、トンマンは常に抹殺対象でした。50話まで、ミシルは一度だってトンマンを殺すのを躊躇ったことはありません。
だから、公主時代初期に

「長生きしてください、璽主」

と言われた時も、その言葉を強く意識していました。トンマンに殺意と憎しみ以外の感情が湧いた瞬間があるとすれば、それはこの瞬間だろうというくらいに。
時を経て、48話のラストでは、ミシルは初めて自らトンマンに矢を射ました。ミシルのトンマンに対する殺意がMAXになった瞬間です。
そして、会談でも、ミシルはソルォンたちは生き残る前提で話していますが、自分がトンマンの下で生き残るとは思っていません。それは、ミシル自身のプライドの問題だけでなく、敵対した勢力の主として、両者が生き残るのは有り得ないという思いと、「あんなに自分を殺そうとした人間は、さすがにトンマンも生かさないだろう」という武人としての判断もあったからではないでしょうか。

ところが、トンマンはそれら全てを超えて、ミシルを求めました。
殺意も恨みも全て捨てて、「師匠になって欲しい」とすら望んだトンマンの心を、誰よりも相手の感情を見つめるミシルが読み誤るはずがありません。ミシルは、トンマンの壮大な愛情に気がついたはずです。だから、顔を歪めて、ライバルには一番見せたくなかったであろう、余裕のない、情けない顔を晒しながら叫びました。

ただし、そこで叫んでいる内容は、一見、負け惜しみには聞こえません。むしろ、ミシルという存在の総括をミシルは叫んでいます。
部下として戦い抜いた人生。それでも愛した神国。自分のものにしたいと願い続け、我が血を撒き、それでも手に入らなかった神国。
これが、ミシルという人間の全てであると、ミシルは初めて明かしました。ミシルはあくまで神国の主になりたかった、だからトンマンの愛情は受け入れられないと、もはや政略でもなんでもない感情を吐き出します。そこまで言われたらトンマンも引き下がるしかないと、やはりわかっているわけです。
でも、それはすなわち、ミシルにはもう理屈や政略でトンマンを言い負かす力はなく、ただ彼女が最も得手とする感情でしかトンマンに勝てないという、悲しい結末でもありました。そして、感情の問題にミシルほど鋭くないトンマンも、ミシルが「終わった」ことを理解し、次の段階に進みます。

……と、だらだら語ってきましたが、なんで「ミシルがトンマンの壮大な愛情に気がついた」なんて思ったかというと、ミシルが勢力はトンマンに遺したまま、一人で自害したからなんです。

そもそも、ミシルにとってその身を任せるという行為は、それが政治的であれ性愛的であれ、これまで何度もやって来た安い行為に他なりません。ミシルは、そういう特殊な生き方をしてきた人間で、だから「自分を渡したくないから自害した」というのは、合ってるようでちょっとズレてると思うんです。
じゃあ50話の間、ミシルが最も大事にしてきたものは何か? それを、ミシルはトンマンに語っています。

「それは、このミシルの血が浸み込んだ場所だ。このミシルが愛した戦士、郎徒、兵士……彼らが眠る場所だ。この私が、彼らの屍を持ち帰ることも出来ず、彼らを埋め、置いてきた場所だ」

ミシルが一番執着したのは、実は自分ではありません。王族に生まれなかったミシルは、部下であることが当たり前だからこそ、彼女を主君と仰ぐ忠実な部下に執着し、愛しぬきました。ミシルに忠実だったチルスクにだけは、城外に死に場所を与えてやったように。
つまり、ミシルの最大の愛情表現は、

自分に忠実な部下を他の誰かに与えること

なんじゃないか、と思うんです。
そして、それはミシルが語ったように、ミシルの身ではなく、ミシルの心を与えることでもあると。

そう考えると、ミシルが自分が自害することで部下たちから主君を奪い、トンマンに投降させたというのは、物凄い愛情表現です。というのも、部下たちを与えたというのは、今生きている部下だけでなく、すでに神国の国境と化したかつての部下も、皆皆トンマンに与えたということだからです。

「トンマン。お前は自分の愛を分かち合うことが出来るのか?」

そうトンマンに訊ねたミシルは、愛を分かち合うことは出来ないと言いました。
これは、ミシルの側に立って言い換えれば、

「ミシルは愛を分かち合うことは出来ない。だから、トンマン、お前に全て与える。このミシルが愛したもの全てを、お前に与える」

という、遺言だったわけです。

壮大な愛情でミシルを包んだトンマンだからこそ、ミシルはトンマンに全てを与え、トンマンはそれを受け取った。政治家としてのみならず、人としてトンマンとミシルが互いを想った結末が、あの会談であり、ミシルの自害である。
……と考えると、ミシルのこの思いきりのよさは、ピダムにも通じるものだなーと。二人とも、形は違えど、トンマンの壮大な愛情に応えるために死んでるんですよね。

そして、ミシルとピダムが偉大扱いならわりと許せて、おバカ扱いされると猛烈に腹が立つのは、二人がどちらもトンマンの愛情に応えるために死んでるからなのかなーと思いました。(基本、ミシルとピダムにすんごい感情移入して、トンマンを愛し抜きたい気持ち悪い管理人なのでw)
んで、この二人にこれだけ愛されるトンマンの凄さ、壮大さが、いつまでも大好きですv



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  1. 2013.07.16(火) _18:00:00
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