善徳女王の感想と二次創作を中心に活動中。

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明智と小栗と月エリザ。

善徳女王とは関係ないんですが、この年末年始に見た宝塚(テレビ)三本の感想を記録としてメモします。それぞれ面白かったのでー。


***


●明智小五郎の事件簿~黒蜥蜴~●
正直言って、つまらなかった。痛かった。物語もキャラも役者さんの演技も演出も。……これを、明智@春野さんと黒蜥蜴@彩音ちゃんの恋物語として見ると。
イカン、忘れてた。キムシンは、魂の話を書くんだよなー。そしてタイトルは、「明智小五郎の事件簿」であって、「黒蜥蜴」はその中に内包されているだけ。主役はあくまで、明智なんだ。
で、この明智は狂気を孕んだナルシストで天才。キムシンはアテガキするから、春野さんの神がかった部分にアテガキしたら、確かに明智はこうなる。彼は、人間ではない。犯罪と言う名の魔と向き合う、魔物。
現実世界で明智と接する人間は、二人だけ。二人はとても真っ当な人間で、魔物の魂を持ちながらも人間の身体に生まれてしまった明智を案じている。ヒロイン小林少年@一花ちゃんは、敢えて明智のプライベートには踏み込まずに、明智の探偵としての才能を上手く強調して誉めて、彼を人間界で生きさせようと努力して。波越警部@壮さんは、仕事だけに熱中せずに真っ当な女と愛し合ってプライベートな部分を充実させて、愛によって人間界で生きさせようと努力している。
でもどっちも無理だった明智は、「黒蜥蜴」と言う夢を見た。この世でただ一人魔物である自分と同じく、魔物である女を。彼女と愛し合えば、彼は魔物になる。探偵業なんて人間界の柵は捨てて、魔物になってしまう。彼は、そうしたかった。ところが。
「私を女にしたような」女と愛し合うってことは、彼は彼一人の世界で完結すると言うこと。他者を必要としない世界とは、狂気の世界。……そう理解している明智は最後の土壇場で踏みとどまった。彼は、人間だから。例え魂は魔物でも、人間だから。人間として認めて、案じてくれる人がいるから。
鏡にうつる自分と愛し合う――そんな狂気の世界に踏み込まなかった明智は、「黒蜥蜴」と言う夢を通して再生した。生まれ変わった。彼はきっと、人間で居続けるんだろう。そして、いつか人間として死ぬんだろう。
……って話かなあと、ラストで思った。春野さんを見てると。
…で、申し訳ないんだけど、彩音ちゃんが物凄く足りてない。イカン。扮装は似合ってるんだけど、足りてないんだわ。いや、足りてないのは彩音ちゃんだけじゃないんですが、黒蜥蜴の比重が大きい話だから、彩音ちゃんが足りてないと作品が破綻する。つか、していた。黒蜥蜴と言うキャラの葛藤、歪み、狂気はなくなっていた。明智の対になっていなかった。黒蜥蜴は、難しい役ですね…。


●オグリ!●
……てな失敗を踏まえてか、キムシンのリベンジにかける意欲が見える作品、オグリ。
いやはや、面白かったです。
作品を壊す役者はいなかったし、月読と同じく、壮さんの魅力爆発だった。
傲慢。俺様。突き抜ける明るさ。ブルドーザーが雑草の中に咲いた可憐な花一輪を避けるような、大味だけど対象は小さいワガママな優しさ。小栗@壮さん、自分勝手だ。暴君だ。きっと彼と離れた方が幸せになる。…でも離れたくない、そんなキャラ。日本物の壮さんは、美しくて大好きです。「よみがえぇったー!」もツボでした。
タイトルは、「オグリ!」。つまりあれだ、オグリと言うとんでもない奴を、皆が「小栗!」と呼ぶ。彼と関わってはいけない、疫病神と死神と貧乏神を合わせたような化け物を、「小栗!」と呼ぶ。ストーリーは常陸小萩……じゃない、名前は忘れたけど(コラ)とにかく野々すみちゃんが進めていくんだけど、小栗が嵐の中心にいるんだな。中心にいるから、無傷なわけだ。(いや、死んでるけども)
オグリとゆー、閻魔様ですら嫌がる化け物に愛された美少女のシンデレラストーリー、楽しかったです。
雨唄のキャシーのラストの客席降りは失笑が起きてたけど、こっちの客席降りは良かった。二人の身分差を象徴する段差から、同じ目線に戻っていく二人。舞台と客席、近いようでいて遠い世界にいた二人が同じ世界に立つ瞬間、「良かったぁあ」と泣けました。後藤も閻魔様も横山もよろず屋夫妻も貞子も、皆皆良かった。見の目童子、キモ可愛かった(笑)
やっぱり、ハッピーエンドがいいなあと実感。


●エリザベート●
エリザベートは星以外全部(テレビで)観てるんですが、今回初めて「エリザベートと言う美女の見た夢(ミュージカル)」ではなく、「エリザベート視点ではないドラマ」を見た気がします。
これまでは、どの回もエリザベート役者がエリザベートを演じていて、それぞれの華、技量、美しさでタイトルロールを担っていた。「エリザベート」から見た、「エリザベート」の一生だった。んで、その世界の中でぽっかりと浮かび上がっている存在がトート。死神と言えば聞こえはいいけど、要は化け物。エリザベートは化け物に憑かれて、最期には化け物を選ぶ。そんな彼女もまた、普通の人間の間では浮いてしまう、特殊な存在だから。
でも、今回は違った。
まず、フランツ@きりやんがとてもリアル。妻の目から見た、情けない夫ではない。歴史的に実際にいたであろうフランツを彷彿とさせる賢さ、強靭さを持った一人の皇帝だった。
賢明だから、若い時は母ゾフィー@城咲あいちゃんを立ててはいるけども、実際のところはちっとも彼女に依存していない。エリザベート@凪七さんに対しても、彼女を愛しているから優しい口調だけど、一度も頭は下げていない。妻に対しても、常に命令してる。愛しているから、彼女が理想の女だから、寛容なだけ。好きにさせているだけ。ノーと言うことを、許してやっているだけ。ノーと言う彼女をも、愛でているから。
マデレーネ@蘭はなちゃんを抱いたのも、色仕掛けに落ちたんじゃない。マデレーネの顔が、エリザベートに似てるから抱いたんだとわかる(これまではいっつもエリザベートとマデレーネが似てなかったんだけど、今回は役者さんの顔が似てた)。マデレーネに幻惑され、トートに踊らされたと言うよりは、溜まってたから(コラ)、エリザベートの邪魔をしないように他の女で欲求不満を解消した。そんな感じ。
で、対するエリザベートは、フツーの女の子だった。スタイル抜群だけど、美女でもなければズバ抜けて賢くもない。フランツと比べて、あまりにフツー過ぎる。この女の子がハプスブルグを担うとか、マジで無理なんで勘弁してやって!な感じ。エリザベートの不幸は、「不自由な宮廷に入った」ことではなく、「荷が重すぎる役割」を与えられたことと、それを理解出来る賢さを持ってしまったことのように思った。
また、エリザベートが常人であるように、トート@瀬奈っちも人間だった。そー言えば、瀬奈っちは化け物スキルも帝王スキルもなかったわ…。俺様なんだけど、ハプスブルグを滅ぼす帝王ではない。異世界からやって来た化け物でもない。
ただ、誰よりも美しい青年なんだな。このフツーなエリザベートが夢見るに相応しい、美しく、俺様な男。パワーに溢れてはいない。気だるげで物憂げ。フランツとは、どこまでも対照的な男。
だからか、どーも、ラストが違って見えた。
フランツは負け惜しみを言っているわけでも、エリザベートの心が見えなかったわけでもなく。エリザベートをこれ以上生かしておくのは、彼女にとっては拷問に等しいと思った。だから解放して、決して自分はなれない、エリザベートが夢見る男と戯れさせてやった…そんな感じ。エリザベートとトートが昇天した後、フランツが一際豪華な衣装で歌う主題歌を聞いていると、まるでトートはフランツが用意してやった男なのかと言う気すらしてくる。…………要するに、きりやんは鬼畜キャラなんだな、と再認識。
とゆーわけでドラマとしては楽しかったけど、ミュージカルとしては破綻してたなーと。主要キャストの能力も、スターの配置バランスも歪で、宝塚はピラミッドが美しくてナンボだと思いました。あ。ルキーニ@龍さんは、狂人ちゅーより道化師だなーと。衣装も横縞じゃなかったし、演出もちょこちょこ変わってた…気がする。
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  1. 2011.01.02(日) _01:38:22
  2. 宝塚とかドラマとか。
  3.  コメント:0
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