善徳女王の感想と二次創作を中心に活動中。

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王座の陰陽。覇道の先。@善徳女王総括。

りばさんのブログを読んで色々考えて、ちょっと結論が出た気が。

まず、善徳女王の女王時代は、

『王(皇帝)』に感情移入出来れば面白い。

のかな、と。
トンマンにじゃなくて、王に感情移入していると、展開の粗はあんまり気になりません。一応、展開自体は、覇道を進んできた王としてのトンマンの人生の起伏には沿っているので。(洗練されてないっちゅーか、無駄が多く、大事なところがなかったりもするんですが)
ピダムが乱を起こすのも、全てが乱に向かって描かれているのもわかる。王としてのトンマンにとっては、身から出た錆だよね、ピダムの乱は。彼女が抱え込んできた女としての欲とか、無視してきたチュンチュの毒とか、そう言った全ての負の要素の終着点が、ピダムの乱。

んが。


* *


んがしかし、視聴者に、『王』に一番感情移入して見ているって人が、果たしてどれだけいるんだろう…?
大概はトンマンとかピダムとかユシンとか、『登場人物』に感情移入して見てるんじゃないでしょうか。『王』にじゃなくて。


善徳女王は、女王になるまでは「これはサクセスストーリーです」って言う看板をバーンと掲げている。『王の悲哀』は、スパイス程度にしか登場しない。BSフジではお笑いシーンの次に不要なシーンとしてカットされている(笑)

にも関わらず、女王になってからは、いきなり『王の悲哀』をメインテーマにした。

竹中直人さんの『秀吉』が秀吉の晩年を描かなかったように、平民からのサクセスストーリーを書くなら、トンマンがラスボスミシルを倒して即位したところでテーマは完結しているのだから、ドラマを終わらせるべきだった。
50話の間一貫して主張されていた『少女のサクセスストーリー』と言うテーマが突然『王の悲哀』に変わったら、視聴者はついていけない。『王の悲哀』を描きたいなら、もっと真平王とトンマンをクローズアップして、そちらもテーマなのだと視聴者に刷り込んでおく必要がある。あるいは女王時代にかつてのトンマンの分身たる存在(サクセスストーリーを歩む者。要するにスンマン)を出さないと、ドラマ全体を貫くテーマが2つあるんだと言うことがわかりづらい。


…個人的には、善徳女王の全体を貫くテーマは、

『サクセスストーリーの裏表、その先』

だと思うんですよ。
だから第一話からして、偉大なる真興大帝は領土拡大を祝いながらも手足となっていた最側近ミシル&ソルォンに命を狙われ(殺されたも同然)、真智王は即位間もなく彼を擁立した者達によって廃位され、真平王は彼を保護してきたウルチェによって娘を殺されそうになり、決別を余儀なくされる。そして、トンマンは自分の剣たるピダムに裏切られ、トドメを刺される。

一緒に戦い、サクセスストーリーを作り上げていった者達の末路を描く物語。
敢えて、最高の権力を手にした人生の成功者の欠点を浮き彫りにする物語。それこそが『善徳女王』なのかなーと言う気がします。
だから、女王時代に描かれていることは間違ってはいないんじゃないかと。

でもやっぱり、表向き、女王時代全体にまたがる『サクセスストーリー』が何もなく、最終回に一番輝いた瞬間を迎えている者が誰もいなかったことは、ドラマ全体を見た時、問題になると思う。(実は隠れた成功者が一人いると思うんですが、それは後程)

ユシンの成功を描くには彼の後半生が足りていないし、ユシンのトンマンへの愛が「トンマンの夢を実現すること」である以上、百済滅亡の描写だけでは足りないし(三韓一統なんだから、高句麗まで書かないと)、トンマンの最後の夢も果たせなかった。
チュンチュは毒を全開にした結果、最終回になってその毒気によって最も望んだ王座を取り上げられてしまうから、最後に失敗していることになる。(…てなシーンをカットすることでお茶を濁してはいるけど、カットされた為にチュンチュはただの宙ぶらりんキャラになった)
アルチョンは上大等を与えられ、ある意味サクセスストーリーだったけど、彼は忠義第一に描かれた為、主を守りきれなかった悲哀が強く、サクセスストーリーに見えない。

善徳女王を好む人達の大半は、サクセスストーリーを楽しんできた。死の淵から蘇る少女トンマンの力強さに象徴されるサクセスストーリーに魅了され、彼女を囲むキャラクターに魅力を感じて、感情移入してきた。
ストーリーの『陽』の部分に惹かれた人達は、その脇で描かれていた『陰』の部分が主役になったら、気持ち悪いと感じるだろう。
気持ち悪さゼロで喜ぶのは、『陽』の部分より『陰』の部分に注目してきた変な視聴者(つまり管理人みたいな奴)だけだと思います。

つまり、ウルチェの退場の時、真平王とウルチェの関係に涙した視聴者には面白い話だったんですよ、女王時代。
スタッフがトンマン(てか、ヨウォンさん)に過度な愛情を抱かなかったおかげで、皮肉にも、トンマンのストーリーはちゃんと真興王、真智王、真平王からの一貫したテーマに従っている。美化されていない。
ただ、トンマンが絶対的な主人公だったなら、彼女のストーリーがメインテーマになることにも、彼女が即位した瞬間にメインテーマが変わることにも何の問題もなかったんでしょうけど…どう見ても絶対的な主人公って扱いじゃないしなートンマン。違和感あるわな、そりゃ。


管理人はピダムファンじゃないので、ピダム視点ではどうなのかは正確にはわかりません。
彼が女王時代に入ってもトンマンマニアのダメ男でいることにも、何の違和感もないです。有能な協力者あっての優秀な司量部令だと思うし、有能な協力者にあれだけ認められて、彼らの期待以上の仕事をしている段階で大したもんじゃないですか。

と言うか、ピダムは最後にダメ男から脱却しましたよね。彼の最大の欠点と愛の成就を自覚したところで。
あの瞬間こそがピダムの人生の頂点で、さらにトンマンに愛を伝えることで彼女に救いを残して死ねたんだから、ピダム自身はむしろ、精神的なサクセスストーリーを果たしたと思うんですが、そうは見えないものなのかなあ。
私には、善徳女王と言うドラマの中で一、二を争う幸せな死を迎えたのも、全体を通して最も成功したのも、最終回でようやく成功を手にして、女王時代にサクセスストーリーを成し遂げたのもピダムだと思うんですけど…。満たされなかったのはトンマンであって、ピダムじゃないと、そう思うんですけど……まあ、役者さんもそうは考えてないみたいですし、『愛してはいけないですか(だっけ?)』って言う歌もあるし、管理人の見方が変なんですね。(ハイ)

あ、一応ピダムを憐れだなーとは思うんですが、ピダムだけが特別可哀想だとは思わないんです。ヨムジョンだってチュンチュだって、皆憐れじゃないですか。皆、±0の人生だと思います。で、それは幸せなことなのでは。
可哀想なのは、真平王とかテナムボとかですよ。ピダムよりずっと酷い。彼らは-に片寄っていて、ミシルなんかは+に片寄り過ぎている(笑)


ここでりばさんを真似して、好きな言葉を二つ!

「三つ子の魂百まで」
「縁は異なもの、味なもの」

恋したから、愛したからって、人はそう簡単には変わらない。加速減速はするかもしれないけど、物心ついた時にはその人の行く道は決まっている。
でも、もしかしたら、道を変える…あるいは、ことによったら、道を外させる異性に出会うこともある。

だから、人生面白い。
運命は、縁によって変わり得るから。

善徳女王は、全体を通して、その辺を良く描けていたと思うんだけどなー。
確かに、途中でミシルに脱線した分を女王時代で無理矢理取り戻した感はありますけど(笑)

と言うわけで、私にはドラマのテーマが最も軽視され、結果としてドラマを壊しているのは、ミシルを美化し過ぎて『王』にまで祭り上げちゃった公主時代(特に、ミシルの乱)だと思うんですが、そう言う評価は聞きませんねぇ(笑)

つか、ミシルが『王』になっちゃったら、テーマ崩壊なんですよ。
ミシルはあくまでも女であり、さらには有能な将軍であり優秀な政治家であることに意味があった。そして彼女の器もそこまでの器だった。だから、器を飛び出して、性別すらも超越しなければならない王になろうとした時、ミシルは破滅する。
それが、ドラマの中でミシルは女でありながら、『王』になってしまった。製作陣がミシルを愛し過ぎた為に、テーマが壊れた。
そう考えると、ミシルの魔性っぷりの凄さに拍手喝采するしかありませんが、それこそ二次創作なりトンマンのミシルラブなりで表現すべき事柄であって、ドラマ自体がミシルの死を『王』の死として演出し、視聴者にもそう見せるのはテーマから逸脱し過ぎている。それが、ストーリー的には面白くても、トンマンの過度なミシルラブっぷりが楽しくても(え)、テーマ的には、悪ふざけになる。

テーマ重視なら、ミシルを美化しない。
ストーリー重視なら、トンマン即位と共にドラマを終了。

どっちか選べなかったか、あるいはそこら辺が製作陣の中で曖昧になっちゃったか、大人の事情か(笑)
とにかく、勿体無いなあ。

まあ製作陣の気持ちはわかりませんが、一つ確かなのは、トンマン即位で終わっていたら、私は二次創作はしていなかっただろうし、「あー楽しかった。いいドラマだったなあ」と、ジェットコースターに乗ったかのような爽快感であっさり善徳女王から離れ、数年後にはドラマのあらすじくらいしか記憶になかっただろうな、と言うことです(笑)(オイ!)
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  1. 2011.01.31(月) _18:32:55
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