善徳女王の感想と二次創作を中心に活動中。

RhododendRon別荘

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女神に恋した騎士の一生。@ユシン×トンマン

中世の騎士に、麗しい女性に跪いて、彼女の爪先に口づけをするって言うシーンがあるじゃないですか。

個人的には、女王時代のユシンとトンマンの関係って、そのイメージなんですよね。

並々ならぬ想いはあれど、あくまでも主と部下。崇拝と恋慕が混ざり合い、男女の情とか愛欲とは違うカテゴリーに入った絆であり、愛情の形でもある。
その女性への命を懸けた奉仕を生き甲斐にしているし、その為に死ねるけど、あくまでもプラトニックな関係とゆーか。ただ彼女の望みを叶えたい、幸せになって欲しい、と願って、それを果たすことを生きる目標にしている。
実際は彼女の細かい人となりやその苦悩を知らなくても、自分に見せる姿をただひたすらに愛し、崇拝する。

ユシンはこの、騎士道精神を持ったキャラだと思うんです。
(アルチョンはトンマンを女扱いしてないので、騎士道精神とはまた違う。乳母と姫ってゆーか…)(うおおい)


と言うわけで、以下、ユシン×トンマン語りです。


* *


最終回を見て気付いたんですが、(カットシーンも含め)

アルチョンを上大等になるよう皇命を下す。
  ↓
チュンチュに王位をスンマンに譲るよう皇命を下す。
  ↓
ユシンにピダムの遺した言葉を言うよう皇命を下す。

って流れ、冷静に考えると変ですよね。
アルチョン、チュンチュと政治的なことを遺言してきたのだから、ユシンには三韓一統の話をするのが、流れとしては正しい。

でもここでは、トンマンはユシン自身のことは何も訊ねない。訊ねたのは、皇命を使ってまで聞き出したことは、ピダムのこと。
…って考えた時、実はトンマンって、ユシン自身に遺言することはなかったんだなーと思ったんです。
遺言しなくても、ユシンなら、トンマンを厳しく律してきたユシンなら、何もかもやり遂げるし、間違いない。常にトンマンを牽引してきたユシンなら、心配ない。だから、遺言と言う名の助言は何もない。

でも、最期の瞬間に、トンマンはユシンだけをあの岩場に誘った。
ミシルの乱の時とは、違うのに。もうユシンは、トンマンが何も言わずとも三韓一統の為だけに生きていくだろうに、敢えて誘った。

実際、トンマンはユシンに三韓一統のことは告げても、スンマンをもり立てろとか、具体的なことは何も言わない。途中からはユシンに話しかけているようでいて、ただ浮かんだものを口にしているだけのようにも見える。もう、走馬灯が始まっているかのように。
そしてトンマンの走馬灯は、同じところで止まる。マンノ郡に入るところ、ユシンと駆け落ちするところ。全て、神国とその外との境目を指している。
覇道か、人の道か。答えの見えない問いを、トンマンはユシンにぶつけた。いつも彼は正しい道を指し示してくれるから。

「恐縮です」

だからユシンの答えが覇道を選んだ時、トンマンは安心して死んだのだと思う。
寂しくてつらく険しい道のりだったけれども、もうその道を行く力はなく、落ちていくだけだけれども、選んだ道は間違ってはいなかったとわかって、幼い自分を励ました。
ユシンは、トンマンが新羅に来て、出会った時から、つかず離れず、並んで走って来た存在だから。

せめてもの慰めにピダムの遺した愛を連れて、覇道から落ちたトンマン。
彼女が落命するのを見守るしかないユシン。
同じ場所を目指しているけど、あくまでも違う道を歩んできた二人。お互いが見える距離で、お互いに険しい道を登る相手を見て、叱咤激励してきた二人。

トンマンは、アルチョンやチュンチュ、チュクパンとは、新羅に来てからの苦労を全てわかり合えるわけじゃない。それぞれユシンより濃い密度でトンマンと接していた時期があるんだけど、ユシンのように、トンマンの全ての悲しみに立ち合ってはいない。
出生の秘密、チョンミョンの死、ソファの死、ピダムの死。
全部見てきたのは、ユシンだけ。

だから、ユシンがトンマンの最期を看取らなきゃならない。トンマンの最後の悲しみ――「王の孤独から解き放たれることのなかった悲しみ」を、ユシンは見なければならない。
見届けることしか、彼には出来ないから。トンマンを優しく慰めてしまったら、ユシンが彼の道から落ちてしまう。足を滑らせ落ちてしまったら、二度と戻れない道だから、見守るしか出来ない。

ユシンにとっては、トンマンを叱咤激励するのは、自分を叱咤激励するのと同じことなんじゃなかろうか。
頑張り、我慢するトンマンに自分を見い出して、「私も頑張るから、お前も頑張れ」と愛を示す。彼が、見えるけど手の届かない、一度は交差したけども結局分かれてしまった別の道にいるトンマンの為に出来るのは、励ますことだけ。


トンマンが死んだ後のユシンを思うと、胸が痛いです。
ピダムなら心が壊れるなり死ぬことによって安らかになれるだろうけど、ユシンはずーっと女神(←ユシン視点では)を亡くした痛みを抱えて生きなければならない。もう悩み苦しむ女神を目の当たりにしない分、穏やかな心地にもなるだろうし、アルチョンもいるけど(笑)、女神の姿を見れないまま彼女の為に戦い続けるのはなんて孤独なのかと。

でも、ユシンは決してその寂しさを口にはしない。
きっと死ぬ時になって、初めてユシンは弱音を言えるんじゃないかなあ。

「トンマン、お前に逢いたい」

って。
郎徒時代の、夜中に一人で弓の稽古をしているトンマンを思い浮かべながら、アルチョンに看取られて(笑)、ユシンは息を引き取るんだろう。
三国一の大将軍と、神国の女王ではなく。花郎の中で最も弱く、馬鹿にされていた自分と、郎徒の中で最も弱く、馬鹿にされていたトンマンに、もう一度出会う為に。

トンマンはユシンを志を持ち、支えとなる師匠として頼ってきたけど、ホントのところはトンマンがユシンの支えだったんじゃなかろーか。
郎徒時代の、どんなイジメに遭っても、誰よりも腕っぷしが弱くても、どんな戦況でも諦めなかったトンマンこそが、ユシンの女神だから。泥だらけの、不屈の女神。彼女がいるから、諦めずに生き残れた。

そしてその女神が公主となり、主となった時、ユシンは騎士になったのだと思う。
ただひたすらに女神の夢を叶える騎士に。


ユシンの視点に立つと、もう切なくて切なくて仕方ないです、女王時代は。
命懸けで戦ってきたのに、とうとう惚れ抜いた女神の夢を叶えられなかった騎士が、そこにいるから。


…いつにもまして、まとまりのない文章です。
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  1. 2011.02.09(水) _23:39:42
  2. キャラ語り
  3.  コメント:2
  4. [ edit ]

<<SS 火鬼の孤悲 | BLOG TOP | 2月7日と8日に頂いたコメントへの返信>>

comment

トンマン死後のユシンに胸を痛める

  1. 2011/02/21(月) 23:50:29 
  2. URL 
  3. りば 
  4. [ 編集 ] 
緋翠さんの想いに水を差すコメントで大変申し訳ないのですがw死に際のユシンが枕もとの人影に声にならぬ声でトンマン・・・とか囁いたら、その人影に語らせたいですね。

「・・・わたくしは陛下ではありません。いえ、あなたの郎徒のトンマンでもありません、ユシン様。そうしてあなたの目があの方に注がれるのを、あの方が逝かれてからも見つめ続けているのを、私はずっと傍で見てきました。心を殺した男の妻となった女もまた、心を殺さねばなりません。

ピダム公は、陛下の前でお亡くなりになった時、血の涙を流しておられたとか。・・・わたくしもまた、あなたの傍らで血の涙を流すことがあったのをご存じですか、ユシン様。あなたがお気づきにならなかっただけ・・・。」

以上、意識朦朧のユシンが見たでしたー。ヨンモはこんな事言うキャラじゃないですし、思ってたとしても口には出さない気がします。それにユシンの青春というか初恋から昇華されたトンマンへの愛と、長い夫婦生活でゆっくり培われたものは別物だという事も分かってるんですがー、分かっていても当方、引き倒しなくらいヨンモ贔屓なもので、62話のピダムに対するヨムジョンのようにねじこみたくなりましてw鬼畜でゴメンナサイ☆

りば様へ

  1. 2011/02/23(水) 00:12:00 
  2. URL 
  3. 緋翠@管理人 
  4. [ 編集 ] 
拍手数のわりにはコメント(と言う名のツッコミ)が少なくてちょっと寂しい思いをしていた記事に、引き倒しなくらいヨンモ贔屓★なりばさん降臨、とは! ピダムなみにMな私は嬉しいですww

こう、知識として「ヨンモはユシンより二十年くらい早く死んでる」と言うことを知っていたので、正直この着眼点はありませんでした(笑) ヨンモの死に接するユシンのことはなんとなく想像してはいたのですが。
ちなみにユシンは病気にかかって数年間は闘病してからお亡くなりになる(らしい)ので、死ぬ時は寝室に一人っきり、と言うのが大変理想ですねw 幻トンマンに話しかけるのも、声なき声ってな感じで、オプションとしてアルチョンがユシンが死んでるところを最初に発見する、と言うのをつけたいです(笑)

ヨンモ語りに戻りますと、ヨンモはとても我慢強いと言うイメージがあるので、本当に死の間際になって突然倒れる姿を妄想しております。
逞しく一男四女を育て上げ、全員が結婚したのを見届けてから、ふっと倒れて。んでもってユシンの腕に抱かれた状態で、ユシンに対して潤んだ笑顔で「(色んな意味を込めて)むごい方。……本当に、子供のようで……」とか言ったりしてくれたら(私は)萌えます(笑)
完っ全に私見なのですが、ヨンモとユシンはお互いに言葉少なで、でもお互いの胸に突き刺さる言葉を一番多く交わしているといいなーと思いますv


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