善徳女王の感想と二次創作を中心に活動中。

RhododendRon別荘

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SS 晦の夜・下

引き続き、ソクプムSS『朔の夜』の続編、ソッちゃん視点SS『晦(みそか)の夜』です。
今更ですが、盛大にネタバレしている上に、ドラマ中の台詞を引用しております。おまけに、その台詞も字幕とはビミョーに違うと思われます(汗) それでもOKと言う方のみ、どうぞー。


* *


 けれども、狂気の日常は容赦なく終焉を突きつけてきた。

「身籠った?」

 上大等を刺せと、その上大等本人と元上花から命じられた夜、私は初めて案内なしに自ら女の家へ足を向けた。ところがのし掛かった途端に女が口にした言葉は、その夜受けた命令と同じくらい有り得ないものだった。

「あなたの子です」
「そうか」

 意気込む女を前に、私は目の前が夜陰より深い闇に塗り潰されるのを感じた。
 それから暫くは、自分が何をしているのか良くわからなかった。ただ女の存在を確かめるようにゆっくりと肌を合わせて、鬱憤を吐き出した。
 ……その瞬間、何故この女が身籠ったのか、わかった気がした。

「初めての子だ」

 思わず口にした言葉に、女は泣き出しそうに笑った。

「嘘よ」

 その言葉は、その夜、まさしく私が口にしたかった言葉だった。
 そう、嘘であって欲しかった。……こんな、一か八かの賭けをする為に、私は璽主を主に選んだわけではない。何の下準備もなく荒波に突っ込むつもりなんて、これっぽっちもなかった。

「いくら女を抱いても、誰も私の子は孕まなかった。それ故、私に子種がないのかと思っていたが……どうやら、あったらしいな。無論……お前が嘘を吐いているのでなければ、だが」

 最後の一言は、女への思いやりのつもりだった。夫が良ければ……あるいは、夫の子としなければならなくなった時は、何の躊躇いもなく夫の子とすればいい――。そのつもりで、口にした。
 この場で女が私の言葉を吟味出来ないよう、私は再び女を組み敷いた。

「やめて。子供がいるのよ」

 初めて自我を見せて抗う女は、やっと手にした地位や名誉、財物に加えて、それらを自分の力で築き上げたと言う矜持を棄てられない私によく似ていた。女は憎い男の子とわかっていても我が子を棄てられず、私は破滅するとわかっていても矜持を棄てられない。

「だから何だと言うのだ?」

 冷酷に嘲笑ったつもりが、喉から漏れた声は掠れていた。女もそれに気付いたとわかった瞬間、私は何もかもを忘れて女の柔肌に狂った。

 私の尋常でない様子に恐怖を覚えたのか、あるいは身籠っているからか、女は初めて私の前で気を失った。これ以上する話もなかったから、好都合だった。
 女の身体に夜着をかけ、いつもは女が手伝う着替えも独りで終えると、私は卓の上に置いていた剣と短刀に手を伸ばした。日頃は剣しか持ち歩かなかったが、その夜は元上花の命令により、私邸で大切に保管していた短刀を持参したのだ。――その短刀は、私が初めて人を斬った時に止めを刺すのに使って以来、一度も血で汚れたことのない代物だった。

『これは、我が家に伝わる家宝だ。後継ぎとなる者はこの短刀を身につけ初陣を飾ってきた』

 徐羅伐に上がると決めた時、ろくな支度もしてやれないと嘆く父が寄越した、唯一の品。餞別として与えられたそれは、確かに私を護った。今より遥かに未熟な腕前だった私が、敵に剣を弾かれ死にかけた時に、その短刀は私を護ったのだ。
 上大等を刺すのにそれを使うべきだと感じたのも、恐らく、その短刀によってまた安堵を感じたいからに違いなかった。余計なことなど何も考えずに、ただ任務をこなしてきた狂気の日常を取り戻したかったからに違いなかった。

「……家宝か」

 けれども、何故だか私は初めて人を殺した時に使って以来一度も使っていなかった大切な短刀を、眠る女の枕元に置いていた。その日の昼下がりには、上大等を刺すのに使うはずの短刀を。
 そして、一度も呼んだことのなかった女の名を確かめるように呟き、人目を避けて女の家を出た。



 家宝の短刀でなくとも、任務は果たせた。上大等は、予定された通りの状況で傷を負った。
 その日の内に公主には反逆罪の容疑がかかり、公主は逃亡。公主を守る侍衛府の兵――龍華香徒と飛天之徒を、嘘で塗り固められた罪状を理由に、公主の行方を問い質す為に拷問したが、誰も何も吐かなかった。
 郎徒と言うものは、愚かであればあるほど、花郎の意を汲み、花郎に似る。ユシンとアルチョンが吐かない以上、郎徒達は誰も公主を裏切ることはないのだ。
 肉の焦げる悪臭と血の臭いに包まれた一夜が明けると、徐羅伐には衛国府が設置されると同時に公主追捕令が敷かれ、私は衛国府の将軍になった。璽主が玉座についたのを皮切りに、戸惑うばかりだった花郎達は『同盟者』だった璽主が『支配者』に変貌しつつあることを察して悩乱した。
 冷静に考えれば、一夜のうちに公主があらゆる手を打ったことは間違いない。花郎や大等の動揺は、公主がもたらしたものに違いなかった。
 そして、また夜が来た。フンミョン団とか言う公主の護衛集団の砦を襲撃し、公主を捕らえようとしたものの、計画は失敗に終わった。上大等を刺して以降、私は全ての任務に失敗していた。
 失敗は、私だけに留まらなかった。公主を追いながらも誰の亡骸も持ち帰らなかった元上花も、大等や花郎達を掌握出来なかった璽主やポジョンも、皆らしからぬ失態を曝していた。思いつきのように始まった政変は、全てが悪い方へ作用した。
 結局、数日後に徐羅伐を脱出する破目に陥ったのは、璽主だった。



 王京を落ちた私達が逃げた先は、難攻不落の呼び声も高い大耶城。その大耶城に入城した夜、私は何とはなしに去り行く元上花に訊ねた。

「内乱になるのでしょうか」

 独り言のような呟きに、元上花は足を止めて振り返った。

「……恐らくは」

 無礼だとはわかっていたが、私は元上花の答えを聞いても振り返らなかった。ただ、吐息を溢すように話した。

「璽主は……常に、新羅の大義と共にありました」
「……もはや、璽主に大義はないと?」

 辺りを憚るように、元上花の声は一段と低くなった。私は顔を歪めて小さく笑った。

「そんなことはどうでも良いのです」

 元上花の気配が僅かに動く。私が元上花に背を向けているのは、いつ斬られても構わないと言う覚悟の表れだと察してくれたらしい。

「璽主は、私ごとき身分の卑しい者に、目を留めてくださいました。私は花郎の地位を賜り、家族は良い暮らしをさせて頂きました。……全ては、神国ではなく、璽主がくださったものです。私は璽主から、素晴らしい一生を賜りました」

 これまで一度たりとて口にしたことのない綺麗事が、次々に唇から飛び出していく。
 ……だが、不思議と違和感はなかった。むしろ清々しい気持ちになり、同時に、幼子のように泣きたくなった。国仙より遥かに敬愛している元上花に自らの心を吐露している――生涯有り得ないだろうと思っていたことが現実になっていることが、どうしようもなく哀しく感じられた。

「……だから、お前は大義より璽主を選ぶと言うのか?」
「申し訳ありません。ですが、全てが流転する中で、今やっとわかったのです。私の人生は、璽主と言う大器の中にのみ存在し得るのだと」

 その大器が荒波をも越える船だろうが、波に揉まれて沈む船だろうが、もはやどうだっていい。

「私は……どうやら、ここまでのようです」

 そう思った瞬間に脳裡を過ったのは、置いてきた短刀のことだった。あの短刀を手に、人生を切り開いた。そして……あの短刀を手放し、人生の終焉を定めた。皮肉なことに、帳尻は合っている。

「……お気に障ることを申し上げました。申し訳ありません」
「いや……」

 そこで初めて頭を垂れた私に、元上花は殆ど聞き取れないような声で呟いた。

「……私も、お前と同じだ」
「――」

 その答えに、私はフンミョン団の砦を襲った夜のことを思い出した。あの夜の元上花に感じた違和感――。
 それは、あの闇深い森で元上花が何かをなくしたからなのだと、ようやっと気付いた。私が短刀を置いてきたように、元上花もあの森で何かを置いてきたのだろうとわかった。……もう一生手に入らないであろう、何かを。



 ただでさえ戦場はその人間の性根を暴くものだったが、籠城戦ともなれば、もはや暴かれるものは性根に留まらない。利害、損得、あらゆるものが絡み合って、兵卒の結束を乱していく。攻めるより守る方が、守るより動かぬ方が、生死のかかった状況下では難しいものだ。
 日に日に脱走兵が増えることもわかっていたが、密かに脱走する兵をわざわざ捕まえに行くつもりはなかった。穀潰しは籠城の妨げになるだけである。決戦に備えて将がすべきことは、士気の高い精鋭を一人でも多く残すことだ。そう、城内の水に毒が混入されたと聞いても、怖じ気付かないような――。

「何をしている」

 井戸の周囲に屯している郎徒達を冷ややかに見回して、私は柄杓を掴んだ。

「いけません、ソクプム郎っ!」

 途端に、サンタクが私を止めにかかる。やはり、毒が入っているのではないかと案じているらしい。公主が流した「大耶城内を流れる川に毒が入れられた」と言う噂の効果は、抜群だった。恐らく、その噂を鼻で笑い飛ばした者は、一握りに過ぎないだろう。
 私が率いる青龍翼徒は戦場で勇猛に働くだけでなく、汚れ仕事も良くこなした。毒の扱いにも長けている者達ばかりだ。そいつらですら、怯えている。

「お前達は、大耶城に流れ込む全ての水源を毒で汚染するのにどれだけ毒が必要なのかもわからないのか?」

 柄杓の水を躊躇いなく飲み干した私を見て、サンタクは恐る恐る話した。

「ですが、ソクプム郎。その噂のせいで、どんどん脱走兵が……」
「サンタク。お前も、恐ろしいなら逃げたらどうだ?」

 サンタクの言葉を途中で切り捨てると、私はその場にいる者を順に眺めた。……この中の半数以上は、これで見納めになるだろう。

「だが、私にお前達を捕まえさせるなよ。逃げるならさっさと逃げろ。最後まで璽主にお仕えし、璽主と運命を共にする覚悟のある者だけがこの城に残り、璽主を御守りするんだ」

 自分を見棄てるよう自らの郎徒に頼むのは、これが初めてだった。
 沈む船だろうが、船頭が璽主なら……私なら構わないと言う者だけが残れば、その軍は精鋭になる。それを実践する時が、まさかこんなところで訪れるとは思わなかったが。
 それだけ言い残して踵を返した時、視界の端に見覚えのある顔が映った。真っ先に私を見捨てたとしても無理のない男の、真っ白な顔が。
 その男は私と目が合うなり縮み上がったが、逃げ出しはしなかった。私は無造作にその男に近付いて、嘲笑うように語りかけた。

「まさか、妻を寝取った男について来るとはな」
「ソ、ソクプム郎」

 その言葉に、男は泣き出しそうな声で呻いた。

「愚かな奴だ」

 私が去り際に残した言葉を、果たして男がどんな顔をして聞いたのかはわからない。わかっているのは、それから私はその男を見ていないと言うことだけだ。





 そうして今、最後の「まさか」の時を私は迎えていた。

『いいえ。チルスクと……ソクプムの乱です』

 璽主が死に、もう処刑されるしかないのかと茫然自失した私に最後の機会を与えてくださったのは、元上花だった。璽主ではなく、元上花から私は素晴らしい死に場所を賜った。肩を落として投降し、処刑される――そんな、最悪の死を避ける機会を敬愛する元上花に賜った以上、それ以上の死は考えられなかった。

 ――最期に自分自身を斬った時、私の胸裏に満ちたのは安堵だった。
 与えられた任務を果たせた。これからも、きっと任務を果たすことが出来る。任務を果たせるなら、いずれ上に行ける――。
 アルチョンの刃に身を沈めながら、私は血の滴る刃を見て、心の底から安堵していた。




*++*++*++*

以上、ソッちゃんことソクプムSSでした。
どこに需要があるのかわかりませんがw、私にはあるんだぜ!とばかりに書いてみました。少しでもお楽しみ頂ければ幸いです…!

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  1. 2011.04.26(火) _00:00:18
  2. SS(ドラマ準拠)
  3.  コメント:6
  4. [ edit ]

<<4月26日に頂いたコメントへの返信 | BLOG TOP | SS 晦の夜・上>>

comment

引き続きまして今晩はー。

  1. 2011/04/27(水) 00:08:46 
  2. URL 
  3. りば 
  4. [ 編集 ] 
チルスクへのソッちゃんの述懐、すごぉ~く好きなシーンです。勿論bsフジではカットでしたがwその述懐の内容、今までソッちゃんのたどった道から考えると確かにやたら綺麗事なんですが、そしてソッちゃんもそれを分かっているだけに自分でも可笑しいでしょうが、これは狂気のなかに押し隠してきた彼のまぎれもない一部分でもあるんですよね、きっと。

ミシルという、自分をここまで培ってくれた器を越えてまで、今までの自分を捨ててまで、自分を変えて生き残ろうとは思わなかった、思えなかった。自分はここまで、という限界を自分で悟るってのは、その行き着く先が死であるというのはどれだけ虚しく、やるせない事だったでしょうか。

彼が手放した短刀は、その元の持ち主の人生の終焉を決め、次に手に取った女はそれで血を流し、子供と共に生きる人生を切り開いたんですねー。もう切り開けないからこそ主の手を離れたようでもあり、この時のソッちゃんはもうチルスクと一緒で、命以外失う物をなくしてたのかもしれませんね。

自分も乱に加担する、と決めた時のソっちゃんの表情は「最後の機会、花道がある」と知った喜びであったんですね。それでもどこか震えるようだったのは喜びだけでなく、必死に養ってきた家族の事も頭をかすめたかも分かりませんが。ただその後も、選んだ最期に悔いはないくせに、やはり命は惜しい、死にたくはない、というのが見えるソッちゃんの表情がたまらんかったです。

このSSのソっちゃんを見てると、いくら人間臭かろうがミシルやムンノや、そして庶民育ちであるトンマンやピダムでさえも「殿上人」だよなーと思えてきます。やはり地に足のついたソッちゃんはイイです!そしてガイドブックにインタビューも載らない(哀)ソッちゃんを主役に据えた、キリキリするよなSSを書いて下さって有難うございました!

思えばソッちゃんの親族皆死に絶えてる訳ですから、サンタクは別としてw彼の為に泣いてやれるのは女しかいなかったんですね。自分では知らずに、ソッちゃんに名前を呼ばれた女、ただ一人。そこもなんだか好きです・・・。

りば様へ

  1. 2011/04/27(水) 20:13:53 
  2. URL 
  3. 緋翠@管理人 
  4. [ 編集 ] 
こちらこそ、引き続きこんばんはーw

チルスクへのソッちゃんの述懐は、私もすごぉ~く好きです。名場面だと信じています(力説) カットしたbsフジはやっぱり編集センスが…(ブツブツ)

ソッちゃんの述懐に見られるソッちゃんの損得を超えた恩義や忠義は、サンタクに受け継がれてますよねー。
ソッちゃんはサンタクより賢いのでw、世の中や政局と言った様々なものが見えるだけに狂うしかありませんでしたが、サンタクはおバカなので、狂わずに突っ走ることが出来た。また、そんなサンタクに最後にピダムが生き残る機会をくれたけれども、恩義から一瞬でも離れた瞬間に射られてしまうところが、ミシルが死んだら生きてはいられないと述懐するソッちゃんと被りました…。

他の十花郎には、「権力のある父親(家柄)」があるだけに、ミシルをある意味対等な立場として批評していましたが、ソッちゃんは批評してはいけない立場で。
また、下克上精神のある人ならその立場を蹴散らし、「恩知らず」になっただろうに、そうはなれない自分に虚しさややるせなさを感じていたソッちゃんにとって、最後の『チルスクとソクプムの乱』は細やかながらも彼の自尊心を満たすものだったんじゃないかと。ポジョン以上に脇役人生を歩んできたソッちゃんが主役になる唯一の機会って意味で喜び、一回限りの主役が家族の命と言う代償を支払ってのものだと言う事実に震えていた。そんな気がしました。
選んだ最期に悔いはないくせに、やはり命は惜しい、死にたくはない、というのが見えるソッちゃんの表情は、絶品でしたねー! 本当に役者さんが素晴らしかったです!v

ラブストーリーと言うにはあんまりな展開のSSですが(笑)、チルスクにソファがいたように、ソッちゃんにも誰か…と言う願望が叶って良かったですv
女の名前を呟くシーンも、SSの中でトンマンとかミシルとか、出来るだけ個人の名前を出さなかったように、ソッちゃんはドライでいる為に極力個人を認識して名前を呼ばないイメージがあったので、その部分に精一杯愛を籠めました(笑) 私の書くソッちゃんにとっては、名前を呼ぶと言うことと、短刀を置いていくってのが、最大の愛情表現だったようです。…わかりづらいですねw

> いくら人間臭かろうがミシルやムンノや、そして庶民育ちであるトンマンやピダムでさえも「殿上人」だよなーと思えてきます。やはり地に足のついたソッちゃんはイイです!

同感です!! SSの中でも使いましたが、やっぱり「土臭い」ソッちゃんの存在が善徳女王に深みを与えているんだなーと思います。
ホント、ホジェとイムジョンなんか要らんからソッちゃんを~!と思ったガイドブックも(スミマセン)、チルスクへの述懐シーンがあるとこだけは誉めようかなと今回思いました。←
キリキリするようなSSと仰って頂けて、めっちゃ幸せです。ありがとうございます~!

  1. 2011/04/29(金) 19:02:26 
  2. URL 
  3. げん 
  4. [ 編集 ] 
こんばんは!

『酔夢』を読んでから改めて『晦の夜』を読ませていただいたのですが、偶然なのか…トンマンも女も乱の首謀者の種を宿しているお話なんですね
そしてまた刀も絡んでますね。

かつて鞘のない刀と言われた男ピダムは、トンマンという鞘を得てもはや他の者を傷つけることはないし自分も傷つくことはなくなった
ソクプムは、花郎としての栄華を見続け護ってきた短刀ー本当ならば乱の始まりを告げる偽装殺人で再び血で汚れるはずだった刀を女に与えて手放したことで人生に幕を下ろす。

トンマンは鞘になり新たな人生を始めることで人として女としての幸せをつかんだ。女は刀の鞘を抜いて自分の人生を切り開いたー

ソクプムが手放した刀は、手にしたものの人生を切り開く役割を果たしたけれど鞘から抜かれて刀だけとなり放置されたことで護り刀にはなれず元の持ち主と同じくどこかで錆びつき朽ちてしまったのでしょうね…
刀として完全な姿となったピダムはその身そのものが母子の護り刀と…なっていってほしいです

実際、ソクプムの立ち位置もしくはその下にいる人のほうが圧倒的に多いのだと思います。そういった人をきれいに見せるのではなくがっつりと土臭く見せてくれたところもこのドラマがいいと思える所以なのでしょうか。役者さん自身の力量なのかもしれませんが。

『晦の夜』と『酔夢』は対で読むSSではないのでしょうが、私の中ではセットになっちゃいました…

げん様へ

  1. 2011/04/30(土) 13:42:09 
  2. URL 
  3. 緋翠@管理人 
  4. [ 編集 ] 
げん様、こんにちは~!

> 『酔夢』を読んでから改めて『晦の夜』を読ませていただいたのですが、偶然なのか…トンマンも女も乱の首謀者の種を宿しているお話なんですね
> そしてまた刀も絡んでますね。

そう言えばそうですね!書いている本人はちっとも気付いてませんでした…(恥)
言い訳がましいのですがw、意識していなくても、連続して書く内容はリンクすることがあるようです。本能的に(?)対になるようにしたり…。なので、今回も特に意識してはいませんでしたが、『酔夢』を書く前から「トンマンが妊娠してる時の話」とは決めていたので、ソッちゃんSSと繋がりはあったような…(どっちだ)

刀や剣って、戦国乱世に生きる人や武人にとっては、とても大事なものだと思うんですよね。今の日本だったら、もっと「才能」とか「個性」とか色んなもので賄えるものを、そこに集約しなければならないと言うか…。
ソルォンさんやポジョン、アルチョンは普通のテンションで戦争や拷問も出来る根っからの武人だと思うのですが、ソッちゃんは実は武人ではないのかなと。だから血を流すのに一段違うテンションへ自分を持っていかないといけなくて、刀も特別なものだった気がしたんです。
ピダムは刃、トンマンは鞘だとすれば、ソッちゃんは本来は鞘で、このSSの女性は刃なのかなーとも思いました。これも、役者さんの演技と個性がそう見せてくれたのかもしれませんが…。

> ソクプムが手放した刀は、手にしたものの人生を切り開く役割を果たしたけれど鞘から抜かれて刀だけとなり放置されたことで護り刀にはなれず元の持ち主と同じくどこかで錆びつき朽ちてしまったのでしょうね…

ソッちゃんの刀は武人であり、貴族たる血を守るものだったので、刀はソッちゃんの末路とソッちゃんが護ってきた「家」の末路を意識しました。
また、刀を捨てることで、刀に頼らない平民の生き方も出ればなーと。清く正しく…な生き方ではなく、いざと言う時はしぶとく生きる平民の力をこの女性で描きたかったので、女性の秘めた力強さが伝われば何よりです!女は逞しいものですよね(←)

郎徒は平民から選抜された人達なので、きっと色んなドラマがあると思うんですよ。ドラマでピックアップされたのはチュクパンとサンタク(とトンマンとピダム)でしたが、役者さんの力もあって、ホントに魅力的な役になっていたと思います。勿論、ソッちゃんも!

> 刀として完全な姿となったピダムはその身そのものが母子の護り刀と…なっていってほしいです
> 『晦の夜』と『酔夢』は対で読むSSではないのでしょうが、私の中ではセットになっちゃいました…

私の中でもセットになりました(笑) チュンチュの時(『片羽根の鳥』とか)もそうだったのですが、続けて書きたくなる時は、多分私の中で二つのSSが裏表になっているんだと思います。
なので、このソッちゃんと女性の生き方は、トン&ピにも有り得る選択肢だったんじゃないかなーと…。

……なんだかいつにも増して意味不明な返信ですみません(汗) い、いつになったらコメントに慣れるんでしょう…。

  1. 2011/05/05(木) 01:38:35 
  2. URL 
  3. げん 
  4. [ 編集 ] 
こんばんは!

なんとなくソクプムはトンマン公主とピダムをどう見ていたのだろうと考えたくなりました

卑しい身分の自分をミシルが引き立て花郎にしてくれた…自分の生い立ちに引け目を感じていただろうし、ミシルが目を留めたというそこには、地を這うような反吐をはきそうな思いを呑み込みながらも人一倍任務を確実に果たしてきたかもしれない…だからこそ花郎という地位を賜ることができたという誇りを持っていそうなソクプムからは女みたいだった郎徒トンマンが本当に女でしかも公主だった…。他人には他人の苦労があるはずだけれど、苦労なら自分も負けず劣らず随分してきた…そんな自分を生まれが本当は聖骨だったというだけである日突然花郎の主となり、自分より下で弱っちい者が遥か上の身分となってしまった。それだけでなく、素性もわからないおかしな男ピダムが国仙と崇められているムンノの弟子というだけで簡単に花郎となり自分と同じ立場に…。この世の理不尽さ不公平さなんかを一番考えたんではないかなーと思いました。なんとなく他の花郎と比べて勉学による頭のよさとは違う頭の良さをもっているのかなと感じさせるところがあった気がします。自分ではどうにもならない力が働き物事が思っている方向といつの間にか違った方向に向かっていってることを肌に感じ自分の限界を悟らされる立場にはソクプムがいたんでしょうかね

トクチュンが上大等を刺したのはソクプムかもしれないと表情を曇らせた時、ソクプムがどうかしたかと尋ねたシーン。このあとトクチュンがユシンを助けるシーンにつながるシーンですが、花郎として誰よりも誇りをもっているソクプム、こんなことまでしなくてはいけないのかと忸怩たる思いがどこかにあったからこそ、おそらくいつもなら気にしない人の表情が気になりもしかしたら見られてしまったのかーという思いがよぎったのかもしれない…というシーンでもあるのかなと思い出しながら気になって考えちゃいました

連休も後半、ふやけた頭を引き締めようとしましたが余計にふやけてきて何が言いたいのだか纏まらなくなってきましたーすみません、このへんでやめときますー

げん様へ

  1. 2011/05/06(金) 18:31:03 
  2. URL 
  3. 緋翠@管理人 
  4. [ 編集 ] 
げん様、こんばんは~v

> なんとなくソクプムはトンマン公主とピダムをどう見ていたのだろうと考えたくなりました

ソクプムの気持ちを考え出すと止まらない管理人としては(危うい)、嬉しい話題をありがとうございますw

いつも通りの私観なんですが、ソクプムって、実はちゃんとトンマンやユシンの業績ややったことを評価していると思うんです。
ユシンは十花郎に認められるのに殿を務めあげましたし、トンマンは命を狙われている状態にも関わらず日食を利用してミシルと神国の者みんなを騙した。ピダムも、花郎において最も重要視される武術比才でポジョン・ソクプムを倒した。
三人ともその力は示しているので認めてはいたけど、三人が得た地位は、例えソクプムが同じ力を持っていたとしても手に入らない地位だから悔しいし、抗いたくなるのかな、と思いました。

> この世の理不尽さ不公平さなんかを一番考えたんではないかなーと思いました。

↑ですねー。
また、トンマンが打ち出す政策は、自分を選んでくれたミシルの政策には閉鎖的で古臭い部分があると言うことを露呈させ、また、その政策はソクプムのいる中流階級の利になるものだったこともジレンマになったと思います。仕えてきた主ではなく、バカにしてきた郎徒の打ち出す政策にすがりたいと思うこと自体が、ソクプムにとっては自分の人生とプライドを否定されるに相応しいことだったでしょうし。また、似たような状況にいたパグィがある意味節操なくw、「公主の政策の方が我々の利になる(公主に味方しよう)」的なことを言ったのも、ソクプムの歪みを煽った気がします。利をもたらす主に目敏く仕えるはずが、利益より忠義を優先してしまう自分に苛立ったんじゃないかなーと…。

> トクチュンが上大等を刺したのはソクプムかもしれないと表情を曇らせた時、ソクプムがどうかしたかと尋ねたシーン。このあとトクチュンがユシンを助けるシーンにつながるシーンですが、花郎として誰よりも誇りをもっているソクプム、こんなことまでしなくてはいけないのかと忸怩たる思いがどこかにあったからこそ、おそらくいつもなら気にしない人の表情が気になりもしかしたら見られてしまったのかーという思いがよぎったのかもしれない…というシーンでもあるのかなと思い出しながら気になって考えちゃいました

確かに…!このシーンは凄く深読み出来ますよね。
また、トクチュンは無害なソファを監禁することや、ポジョンがセジョンを誘拐する手助けをしたことに対しては何も感じていなかったことからして、ソクプムの立場や、彼がやったことの大きさがわかります。

連休を利用して善徳女王の画像を整理していたのですが、画像を見ていると案外見逃していた表情があって、ハッとさせられましたー。その辺を、また創作に活かしていきたいです…!(←どんどんマニア化する管理人…)


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