善徳女王の感想と二次創作を中心に活動中。

RhododendRon別荘

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SS 初音

善徳女王では目立つ赤ちゃんが三人いましたが、一体ヒョンジョンをどの子で考えればいいものかと悩んでいます(めちゃめちゃどうでもいい悩みですねw)

候補1.トンマン
deokman-00.jpg

候補2.ピダム
bidam-00.jpg

候補3.チュンチュ
chunchu-00.jpg

ところで候補3でベビーチュンチュが着てる服、ピダムも着てたと発見しました!↓のシーンです。
bidam-a.jpeg

小姑のようなファンは、いらぬ発見までするものですww

と前置きはさておき、最近天候が優れないせいかすこぶるスッキリしません。「こんな時は何も考えずに軽いSSを書いて気分を盛り上げるんだぜ!」と落書きに近いSSを失礼します。少しでもほっこりして頂ければ幸いですー。


* *


 ここ数日のヒョンジョンの口癖は、主に二つだ。

「まんまー。まんまー」

 一つ目のこれは、大概トンマンに向けて発せられる。

「あふー。あふー!」

 そして、二つ目のこれは、ほぼピダムに向けて発せられる。
 ――いったい息子は何を言っているのか。
 はわはわ這い回りそこら中を涎まみれにしながら遊ぶ息子の傍らで、トンマンとピダムはこの難問に首を傾げることとなった。



「『まんま』はお乳のことかと思ったけど、やっぱり違うみたいだな」

 ヒョンジョンが破いた布団をちくちく縫いながら、トンマンが首を捻る。隣では、おしめの交換と言う名の父子の戦いを終えたピダムが、満足げなヒョンジョンをくすぐってささやかな復讐をしていた。

「まったく、毎回毎回おしめを替える瞬間に派手に飛ばしやがって!」
「ひゃあああう~」
「ほーら参ったか! でないと、今度は父さんが同じことするからな」
「……」
「んぁあ、あふーあふー!」

 ばうばう暴れてきゃいきゃい笑うヒョンジョンとどっこいどっこいの争いを続ける夫を呆れた目で眺めてから、トンマンは「はぁ」と嘆息した。針と布団を置き、ヒョンジョンの頭の側へ座り、ひょいと抱き上げる。

「まんまー」
「よしよし、くすぐったかったなぁ。ヒョンジョンの父さんはいじめっ子だ」
「ぅわぁう」

 にへにへトンマンに笑いかけると、ヒョンジョンは母の頬を涎まみれのその手で撫でた。それに応じるようにトンマンが頬擦りしたのを見て、ピダムは少し片眉を上げた。何とはなしに、面白くない。

「ほぉーらヒョンジョン、こっちへ来い。父さんがまた可愛がってやる」

 ピダムが手を伸ばしても、起きている間はトンマンなしではいられない息子は、出来る限り母から離れようとしない。おまけにピダムはヒョンジョンを弄って遊ぶので、ヒョンジョンも今はただ優しいトンマンの抱っこの方がいいらしかった。
 不貞腐れるピダムをちらっと見たトンマンの唇に、意地悪な微笑みが浮かんだ。

「父さんも優しかったら嫌われないのになぁ。ねぇヒョンジョン」
「まんまー」

 ニヤニヤ微笑み合う――ようにピダムには見えた――母子に益々ぶすったれた父は、ぶにっと息子の頬をつついた。

「こら、ヒョンジョン、母さんの髪に涎をかけるな。父さんのものなんだぞ」
「何を言ってるんだ。私の髪なんだし、第一、ヒョンジョンの涎ぐらい気にしない。可愛い息子のものなんだから」
「気にしてください」

 即座に否定すると、ピダムは有無を言わさずヒョンジョンを抱き上げた。丈夫な息子は、多少の動きは娯楽として楽しむのだ。
 が、この時ばかりはヒョンジョンは少し不満げだった。

「あふー!」
「ほーら、高い高い。ヒョンジョン、今からお前は父さんと鶏の世話だ」
「ピダム」
「――トンマン」

 手を伸ばしかけたトンマンをピダムは逸早く制すると、愁いの混ざった眼差しを妻に向けた。

「少し休んで。ここ暫くろくに寝てないじゃないか。ヒョンジョンが泣いたら、朝の粥を汁だけ飲ませるからさ」
「でも……」
「もうヒョンジョンの熱も完全に下がったし、宮医も外で遊ばせていいって言ってただろ? 遊ばせてくるよ」

 ほら、とトンマンを寝間へ押しやると、ピダムは母との別れを察してびえびえ泣くヒョンジョンを抱えたまま、戸を閉めた。

「まんまあぁぁ……」
「……」

 遠ざかっていく泣き声には後ろ髪を引かれる思いだが、確かにヒョンジョンが見えなくなった瞬間に、猛烈な睡魔に襲いかかられ、トンマンは着替える余裕もなく、こてんと眠った。



 おんぶ紐に括られピダムに背負われたヒョンジョンは、やはり暫くの間は、びーびー泣いていた。正確に言えば、ぎゃんぎゃん泣いていた。

「ヒョンジョン、見ろ。お前のご飯がたくさんいるぞー!」

 しかし、やがてピダムがわざと乱暴に鶏を追い立てながら小屋の掃除やら餌やりやらを始めると、捕食者の襲来に慌てる鶏達が面白くなったのか、泣き声は聞こえなくなった。ひょこひょこ足を動かしながら、ピダムの髪を引っ張り、次はあっちだ今度はそっちだと指令を飛ばしている。
 一頻り騒いで鶏達を疲れさせた後、ピダムはやっとのことで彼らを解放してやった。ヒョンジョンはまだ遊びたそうだったが、そろそろヒョンジョン自身が動くよう仕向け、疲れさせなければならない。人一倍丈夫なヒョンジョンは、熱を出していても大人しく寝ないくらい体力が有り余っているのだ。夜はトンマンと二人きりで過ごしたいピダムとしては、ヒョンジョンには出来るだけ深く眠りについてもらいたいし、その為にはとにかく遊ばせるしかない。

「ヒョンジョン、早く大きくなって、一緒に鶏を食おうな」
「んぁう」

 冬は外遊びが出来ないので再び家の中に戻る傍ら、ピダムはしっかりと言い聞かせた。

「それから、もう少し大きくなったら父さんが剣を教えてやる。ユシンの息子なんか、簡単にこてんぱんに出来るくらい、強くなるんだぞ」
「あーぅ?」
「それと、母さんは父さんのものだからな。十五年……いや、十年はまあ貸してやるけど、それ以上はダメだからな。十年経ったら、お前はお前の奥さんを探せよ」
「あふあふあふ」

 そこで「何を言ってるんだこのバカ親」と言わんばかりに、後ろ頭をべちんとヒョンジョンに叩かれても、ピダムはめげなかった。



「さっき、夢の中で思ったんだが」

 その夜、寒くないよう広い寝台の真ん中にヒョンジョンを寝かせて、その両隣に寝転がるや、トンマンは静かに切り出した。

「何?」
「ヒョンジョンの口癖だ。「まんまー」と、「あふー」と、二つあるだろう?」
「――」

 その時トンマンはヒョンジョンの声や口調まで真似たので、ピダムは思わず身を乗り出していた。

「ん? なんだ、急に」
「トンマン。今の可愛かったから、もう一度やって」
「はあ? 何を」
「ヒョンジョンの口癖!」
「何を言ってるんだ」
「いいから、やってくださいって」
「……「まんまー」」
「もう一つも!」
「「あふー」……」
「可愛い!」

 でれっと笑み崩れたピダムはその感情のままに「もう一度」を繰り返した。あまりに喜ぶのでトンマンも渋々付き合ったものの、やがてこれではキリがないと思ったのか、じろりとピダムを睨んだ。

「ピダム。人の話を聞く気があるのかないのか、どっちなんだ? ないなら寝る」

 すると、さすがにやり過ぎたとわかったのか、寂しそうにピダムは引っ込んだ。

「……寝ないでください」
「じゃあ、話す。あのね、ヒョンジョンの「まんまー」と「あふー」は、私とお前のことだと思うんだ」
「えっ?」

 思いもよらぬことにピダムはヒョンジョンを見下ろしたが、息子は三日月のように身体を反らせて熟睡している。

「でも、「まんまー」のどこがトンマンなの」
「そのままだ。「トンマン」をヒョンジョン流に発音すると、「まんまー」になるんだ、きっと」
「じゃあ、私は? 私の名前は「あふー」じゃないんだけど」
「それだ」

 トンマンはひょいと右手を宙に翳すと、指折り数えて「あふー」への道を辿り始めた。

「ピダム、ぴあむ、ぴあふ、ひあふ、ぃあふ、あふー。こんなところかな、と思うんだけど、どう?」
「……なんか、凄い省略の仕方をされた気分」
「でも、ヒョンジョンはいっつも、「あふー」って言う前に、唇をもごもごさせてるだろう?」

 あれはピが発音出来なくてもがいてるんだろう、とトンマンが結論付けると、確かにピダムにもそう思えてきた。そして、同時に、トンマンの観察力に素直に感心した。

「よくわかるなあ。同じくらい一緒にいるのに、ちっともわかんなかった」
「それは勿体ないな。生涯ただ一度の経験なんだから、穴が開くくらい見てあげるといい」

 ふっと口の端を上げて、ヒョンジョンを見下ろすトンマンの眼差しは、あれで穴が開くのかと不思議になるほど柔らかく、春の日のように優しい。それが少しばかり面白くなくて、ピダムはトンマンを穴が開くほど見つめた。
 少ししてその視線に気付いたトンマンは、その意図を察して、手持ち無沙汰気味のピダムの手に自分の手を重ねた。


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  1. 2011.06.27(月) _00:23:19
  2. 連載外伝~幸せ家族計画~
  3.  コメント:2
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comment

  1. 2011/07/01(金) 19:11:23 
  2. URL 
  3. げん 
  4. [ 編集 ] 
こんばんは!

ほのぼのとしたお話し、纏わりつく湿気でどろどろな気分をほっくりさせていただきました

ドラマに出てきた赤ちゃんシーンで気に入っているなのは、ソファがトンマンを育てるなんて恐れ多いーと王宮の門番と一悶着しているシーンでソファが赤ちゃんの様子を覗うためにかぶせてる布を取るたび、いないいないバアをしているみたいで…切羽詰まった場面のはずなのですが、その時のトンマンが布を取られるたびに結構かわいい声を上げ、機嫌よろしくソファにこんにちはしてるみたいなのが好きです

家族3人幸せの川の字…
時に二本に…そしていびつな一文字に・・・
なってたりするのかなーなんて考えちゃいました
トンマン、でっかいのとちっこいの、寒い時はあたたかだけど、今の季節のような時だと干上がりそうですね

赤ちゃんピダム、チュンチュのお古を着てたのか!
時系列ではチュンチュがお古なのでしょうが、撮影としては…!なにも帽子まで一緒じゃなくてもいいのに・・・と笑っちゃいました


先のコメントのピダムが…ですが…そのあと続き…ません…です






げん様へ

  1. 2011/07/01(金) 23:46:44 
  2. URL 
  3. 緋翠@管理人 
  4. [ 編集 ] 
げん様、こんばんは~v
本当に嫌なお天気ですよね!私も毎日眠いはお腹減るわ、夏バテかなーと言ったら、「夏バテは食べれない眠れないだから」と言われてしまいました(ちょ)

ソファと赤ちゃんトンマンのコンビはチルスクに焼き出されたり、ムンノがキャッチした後とかも可愛かった覚えがv ソファは若く可愛いお姉さんなので、赤ちゃんトンマンも安心したのでしょうか?(笑)
確かに状況はかなり切迫していたのに、私も赤ちゃんトンマンにはすっごく癒されました!ソファも、あんなに可愛くなつかれたら、もう「私が護ります公主様!」となるしかないよなぁと…。若ソファと赤ちゃんトンマン、妄想すると鼻血ものの可愛さですね!(←危ない)

トン&ピ&ヒョンの三人は、確かに川が「く」とかに変わってそうな気がww
トンマンは龍華香徒で寝相の悪い男にも慣れてそうですが、昔のことですし、大変そうですねー。でっかいのはもはやどうしようもないのでw、卒乳したら、ヒョンジョンは自分の部屋で寝かせた方が安全かもしれません。色んな意味でw

> 赤ちゃんピダム、チュンチュのお古を着てたのか!

そうなんですよー!チュンチュの画像を見てビックリしました。あれ、これピダムなんじゃ…とw
赤ちゃん用の衣装が少ないのか、それともスタッフの遊び心か、ちょっと気になるところです(笑) おかげで、私の脳内ヒョンジョンも同じものを着ていたりしますw

> 先のコメントのピダムが…ですが…そのあと続き…ません…です

あわわ、勘違いしてすみません…!お返事ありがとうございますーv


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