善徳女王の感想と二次創作を中心に活動中。

RhododendRon別荘

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売物は七色に。@トンマン、ユシン、セジョン

トンマンが王になると決めた時、彼女は一人でした。
彼女が王になることを応援し、心からの忠誠と協力を誓った人は、誰もいない状態だったんです。

つまり、トンマンに最初に訪れた試練は、「仲間(部下)を作ること」でした。彼女に足りないものを補う仲間が、必要だった。

でも、吉備団子じゃ誰もついてこない。トンマンはアルチョン、ピダム、ユシンから、それぞれ違うものを求められます。
アルチョンからは信義を。ピダムからはトンマン個人の才能を。そして、ユシンは、何を求めたのか。

話変わって、

「ユシンはトンマンに勢力を与えた」

とdidi様は書かれていたのですが、これは、語弊があるような…と勝手に感じまして。
どうも、私はあらゆるキャラに対する見方がマニアックらしく(笑)、ユシンが忠誠心に篤いと言われると「ええ?」と盛大に首を傾げますw ユシンはそんな楽な男じゃない…と言うか、正直、私はユシンは基本的に48話まではトンマンの臣下ですらなかったと思ってるので、ちょっとその話をー。
毎度のことながら、didi様、勝手にお題を拝借してすみません。


* *


さて。
ユシンと言えば、彼はトンマンが副君に名乗り出た後、「聞いてないぞ。お前が王になるんじゃないのかよ。こっちはお前に賭けたんだ」と今更過ぎることを言ってきたウォルヤ&ソルチに対して、「我らの王って紹介しただろ! あのな、いいか、確かに公主様を王にする予定だが、伽耶は我らの国だ。公主様が伽耶を裏切るなら、反乱を起こす」と明言していますよね。
普通、人に与えたものを、「私のもの」とは言いません。そう言えるのは、与えたのではなく、貸与した、預けた、あるいは勢力と言う「資産」を投資した場合です。
と言うことは、トンマンが副君に名乗り出た段階では、まだユシンは「伽耶勢力はトンマンのものではなく、私とウォルヤのもの」で、「トンマンには与えていない」としか認識してないわけです。ピダムが、新たに手にした彼の勢力であるヨムジョンに対して、自らへの服属とトンマンへの忠節を強いるのとは対照的に。

容易く手に入れたヨムジョンを惜し気もなくトンマンの手足に差し出すピダムとは対照的に、ユシンはウォルヤに協力させる代わりに彼個人にも花郎の地位とソヒョンの養子と言う身分を支払い、それをトンマンに承認させています。このことからも、ユシンは人生を懸けて護ってきた自分の基盤を…つまりは彼の価値にも繋がる勢力を、何の褒賞もなしに差し出すほど簡単な男ではないと、わかります。
しかも、26話にて、ユシンは自らの財産を擲って、伽耶の忠誠を買いました。ギブアンドテイクで、復耶会はあの時ユシンの全財産になり、ユシンはそれを「トンマン」と言うプロジェクトに投資しました。そこに、「伽耶勢力の台頭」と言う「賞金」を求めて。

何故私がこう考えるかとゆーと、「公人ユシンが公人トンマンに魅了され、信服する」と言うシーンがないからなんです。ユシンが、政治家トンマンの何かに対して圧倒され、感動し、思わず跪いてしまった、と言うシーンが、見当たらない。

では、何故トンマンに従うのか。
私が思うに、ユシンがトンマンに臣従する理由は、常に一つです。「トンマンが伽耶勢力を取り立ててくれるから」、これだけです。
トンマンの才能に惚れたピダムや、トンマンの信義に敬服したアルチョンとは違って、ユシンは見返りありきでトンマンに臣従しています。(だから女王時代ですら、トンマンに自分の命より名誉より「伽耶勢力を捨てるな」と主張します。臣下としてトンマンの苦衷を考えたりはしません。重用してきた将軍が消えれば王がどれだけ困るかなんて、お構い無しです。)

では、旧勢力のミシルでは駄目で、トンマンなら臣従する理由は、何か。
それは、厳密には、ミシルが伽耶人を迫害したからではないと思うんです。
問題は、相手に「迫害か優遇かを選べるだけの余力があること」ではないか、と。
ユシンが困るのは、自分が賭けた相手に掌を返されることです。昨日は優遇、今日は迫害、みたいなことをされては、ユシン自身が勢力からの信頼を失い、基盤を失ってしまいます。そうならない為に、ユシンは自らの王となる人間に、「選択の余地がないこと」を求めたのではないでしょうか。
つまり、ユシンにとって、ミシルにはないトンマンの魅力は、彼女の才能でも信義でもなく。

「ミシルには兵(勢力)があるけど、トンマンには兵(勢力)がない」

これが何より大切で、これに尽きるのではないかと。
これは、王室を勢力に持っていたチョンミョンにもなかった魅力です。兵を持たないからこそ、伽耶勢力は一人ぼっちの公主トンマンにとってかけがえのないものとなり、トンマンが王になれば伽耶勢力は第一の功臣として一気に権力の中枢部にのしあがれる。賭けただけ、見返りを要求出来るし、その要求を拒むだけの資産や、確固たる権力をトンマンは持っていない。

皮肉なことに、公人ユシンが認めた公人トンマンの最大の「魅力」は、私人ユシンが最も憐れんだ、私人トンマンの「孤独」だった。
だから、トンマンを「我が王」と認めた瞬間から、ユシンはもうトンマンの恋人にはなれません。伽耶勢力の長ユシンは、「トンマン」と言う政治家の孤独に付け入っているからです。
彼女の才能なり信義に惚れたわけではなく、彼女の弱味に付け入って自らの野望を遂げようとしているユシンには、それ以外に選べる道もありません。

ウォルヤが日食の前から「取り敢えず、当面は臣従する」と決めたのも、理由はそれではないでしょうか。
何せ、トンマンは復耶会に乗り込んでくるのに、たった二人しか護衛を連れてきませんでした。しかも、トンマン自身の部下はその二人だけ(しかも一人はどう見ても平民)、と言う有り様。
にも関わらず、聖骨で、王になると言う。
――こいつを使って、のしあがれるかもしれない。
ウォルヤ自身が復耶会の力に限界を感じているなら、トンマンはより魅力的な存在です。わざわざ新しく国を創るより、今ある国で出世し、権力を得る方が、遥かに成功の見込みがありますから。
つまり、ウォルヤも実利ありきでユシンと契約したのであって、ユシンに対して忠誠心を持っているわけでもなければ、トンマンに対してはなおそんなものは持っていませんし、ユシン自身にも忠誠心はない。ないから、「トンマン公主が我らに実利をもたらさなくなれば、反乱を起こす」と口にする。ユシンは口先の出任せを言う男ではありませんから、公主時代のユシンは本気でそう思っているわけです。

公主時代のトンマンは厳しい立場にいます。
本当に彼女の部下なのは、アルチョンとピダムだけ。ユシンは、本人が自覚しているかどうかはともかく、政治家トンマンから見れば、明らかに「いずれ敬服させなければならない敵」の一人です。実利がなくなった瞬間に反乱を起こすのは「同盟者」であって、「臣下」ではありませんから。

アルチョンがトンマンを護る剣と盾であるなら、ピダムはトンマンの才能を羽ばたかせる翼ですが、ユシンは直接トンマンには触れていません。彼はトンマンの背後で、独立しています。トンマンの背を見て、評価し、値しなければ離れていく。そう言う存在だと私は感じました。
だから、トンマンファンとしては、ユシンはムカつきますよー(笑)背後にいるぶん、正面にいるミシルよりムカつきます。「トンマンに政治的な実利を求める」と言う意味では、貴族達とユシンには大した違いがないんですから、忠義面してるぶん、ユシンの方がムカつく(笑)


勿論、これは公人(将軍、花郎)ユシンに対する見方であって、私人ユシンのトンマンへの想いを否定しているわけではありません。
ユシンは新羅にいる限りは『伽耶王家の子孫』としての責務がありますから、その上でトンマンの傍にいるには、政治家の彼女にとって役に立つ存在でいなければならないし、復耶会に殺されない為にも決断が必要でした。
その決断は潔く、誰にとっても最高のものだった。

ただ、それは忠義忠誠の類いではなく、何もかもを無条件に捧げるやり方でもない。
セジョンさんがミシルに対してそうであるように、ユシンもトンマンに対して政治的な判断を忘れません。自分の命一つなら、セジョンさんもユシンも無条件でミシルやトンマンに捧げますが、自分の勢力となると、そう簡単には捧げません。
何故なら、勢力は、彼らの基盤であり、財産であり、力です。そして、勢力は、個人のものではありません。彼らの家のものでもあります。

「我が家門が滅ぼされる」

セジョンさんが口にしたこの言葉の通り、セジョンさんもユシンも、家門の長、家門の王なんですよね。
だからアルチョンが試みたような自決はしようとしませんし、アルチョンやピダムのように簡単に誰かに忠誠を誓ったりもしません。死にかけようが関係ない。彼らはただ、実利をもたらす者にのみ力を貸すし、家門の為になるなら、どんな屈辱にも耐えられます。

そう言う意味での怖さ、ズルさを私はユシンには感じて、「キィイ」と歯軋りするんですよー。セジョンさんと違って、ユシンは自分のやることがトンマンの心理に及ぼす影響を考えない(もしくは、考えているような演技ではない(笑))ので。


トンマンの翼・ピダムについては、次の記事にて~。
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  1. 2011.10.18(火) _19:51:14
  2. キャラ語り
  3.  コメント:4
  4. [ edit ]

<<地上に墜ちた神。@トンマン、ピダム | BLOG TOP | 10月15日と16日に頂いたコメントへの返信>>

comment

  1. 2011/10/19(水) 00:01:33 
  2. URL 
  3. うさこ ̄(=∵=) ̄ 
  4. [ 編集 ] 
こんばんわんU^q^U
あ、すいません ̄(=∵=) ̄です。

緋翠様のキャラ語りおもしろいし飽きないし大好きです。

>トン マンはアルチョン、ピダム、ユシンから、そ れぞれ違うものを求められます。 アルチョンからは信義を。ピダムからはトン マン個人の才能を。そして、ユシンは、何を 求めたのか。


それってそのまま逆にもつかえそうですね。
彼らが求めるものとトンマンが求めるもの。

そこに愛?をプラスしちゃったからややこしくなる…(ここは ̄(=∵=) ̄流)

でも生き残る道だとしても王にならないことに徹するって王になること(覇道)より大変かも。
でも王であり続けること(王道)はさらに厳しそう…。

と考え考え横道にそれまくる ̄(=∵=) ̄です。

  1. 2011/10/19(水) 02:34:10 
  2. URL 
  3. げん 
  4. [ 編集 ] 
緋翠様 こんばんは。

読ませていただいて、私はどうも将軍や風月主としてのユシンに対して好印象でなかったのですが、理由が分かった気がします。

ミシルが大那城に逃げ、王宮を急いで掌握しなければいけない時、トンマンが皆にそれぞれの役割を指示する場面がありますが、ユシンだけは指示を待たずに兵部はパパソヒョンと自分にお任せをと言いますね。なんだか積極的でいいように思いますが…、どうも私はこのユシン、トンマンに指示を受けるまでもなく、地位的にスライドすれば兵部は自分達のもんに決まっているだろう・・・的に捉えてみてしまいます…。
なんといいますか・・・、トンマンはきちんとユシンの必要どころを分かっていて兵部を任せるはずなのに、潜在的な意識にトンマンから指示を受けるのがあまり好ましく思ってないんじゃないかとか、指示を受けるまでもないこととユシンに決定権があるんだというような…そう勘ぐってしまうようなユシンの強い意志を感じてしまいます。

「公人ユシンが公人トンマンに魅了され、信服する」
それらしきシーンを挙げるとすると、52話の三韓一統を目指すのにまずしなければならないこととして、ユシンに質問するシーンかな…と思います。そのシーンの最初の方のユシンの表情にトンマンに感服するような感じを受けましたので。
ユシンがトンマンに臣従する理由に合致する気がしました

トンマンがいるレールにピダムもアルチョンもチュンチュも、すぐ横に、すぐ後ろに、トンマンに隠れるように後ろに・・・いるように感じるのですが、ユシンだけは、トンマンの隣にトンマンと平行線に続くレールにユシンはいる・・・というようなイメージです

 ̄(=∵=) ̄ 様へ(←コラ)

  1. 2011/10/20(木) 00:22:58 
  2. URL 
  3. (・∀・)@管理人 
  4. [ 編集 ] 
うさこ様、こんばんはーv緋翠にゃん(●・ω・●)(すみませんw)

今回も暑苦しく長たらしいキャラ語りなのに、「飽きない」と仰って頂けて嬉しいです…!ありがとうございます!

> >トン マンはアルチョン、ピダム、ユシンから、そ れぞれ違うものを求められます。 アルチョンからは信義を。ピダムからはトン マン個人の才能を。そして、ユシンは、何を 求めたのか。
> それってそのまま逆にもつかえそうですね。

ああ、確かに!そう言えばそうですねー。王と臣下として見れば、お互いに対して求めるものが一致してるんですよね。(と言うか、トンマンが一致させてる?のでしょうか)
ピダムの場合は特に、「愛」をプラスしちゃったからややこしくなったと私も思います(笑)

> でも生き残る道だとしても王にならないことに徹するって王になること(覇道)より大変かも。

本来、王たる資質を持ってる人にとっては、めちゃめちゃ大変でしょうねー…。自分を押し殺さなければならないわけですし。しかも、少年漫画にもある通り、男の人は普通「一番」と言う言葉に何よりもロマンを感じるものですから、国の「一番」である王と言う誘惑は凄まじいんだろうなーと思います。
んで、

> でも王であり続けること(王道)はさらに厳しそう…。

となるんでしょうね(笑) スポーツでも、一度優勝するより、連覇し続ける方が圧倒的に難しいですもんね……と同じく横道に逸れてみた(・∀・)でした。

げん様へ

  1. 2011/10/20(木) 23:15:48 
  2. URL 
  3. 緋翠@管理人 
  4. [ 編集 ] 
げん様、こんばんはーv

ユシンに対しては、私も「態度でけぇ」(言葉遣いが…!)と常々イラッときてたんですが、やっぱりそれは、「臣下」と言いつつ、言動が「王」のものであるからかなーと。

兵部の件は、私も、トンマンもそのつもりだったとしても、トンマンから命令されるのを待てよ、と思いました。小さなことなんですけど、ああいうことが主従関係では大事ですし。
何より、ユシンとトンマンは主従関係が逆転したと言う特殊な環境なんですから、ユシンは人一倍トンマンに気を遣わないと、ユシンの下にいる人間までトンマンのことを「元は、俺達と同じようにユシンの部下だった」と低く見るようになるのに、何もわかってないなーと…。チュクパンはそこのところを心得ているように描写されているだけに、脚本の上手さにイライラしました(笑)
そこもユシンの不器用さと言うにはあまりに失礼な態度がままあるんですよね。例えば、アルチョンやピダムは、トンマンに対して何か話をする時は、出来るだけ上から目線にならないよう屈むんですが、ユシンは基本的に屈みません。そもそもそう言うキャラではあるんですが、いつまでも偉そうなので、困ったもんだなーと言う感じです(笑) 伽耶人への差別をなくす、とトンマンが話した時も、当たり前だって態度でしたし。

> ユシンに決定権があるんだというような…そう勘ぐってしまうようなユシンの強い意志を感じてしまいます。

私も感じますねー(笑)これを武骨と受け取れたらいいのになぁ…と思います(;・∀・)

> 「公人ユシンが公人トンマンに魅了され、信服する」

これは、精神的にも臣下になる、と言う意味で書きました。52話のシーンも見てみました。……た、ただ、その後の態度もやっぱり臣下じゃないと言う…w
トンマンとユシンの関係って、いつも思うのですが、「同盟」ですよね。貴族貴族と騒がれますが、貴族達より厄介なのは、勢力を持ったユシン、て感じがします。ユシンファンの方から見れば、また違うのかもしれませぬー。

平行線と言えば、いつぞやそんなことを私も書いた気がします。やっぱり、ユシンとトンマンは一心同体とは程遠いと言うか…それがまた面白いのですが(笑)、でも、「同じ夢を」と言ってるのに違う道を走っている、と言うのは物悲しくもありますね。秋だからでしょうか(え)


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